<微ネタバレ>韓国版と横浜流星版「わかっていても」、日韓版を比べてみた
リメーク版は恋愛以外にもフォーカス
また、美羽たちが通う居酒屋の料理人・琉希(佐野玲於)は、美羽に片思いをしており、美羽が好きだからこそ、やさしく見守り過ぎて報われず。琉希は、ナビと10年ぶりに再会してアプローチするドヒョク(チェ・ジョンヒョプ)に近い役どころ。ただ、琉希は初回から登場し、すでに美羽と顔なじみのため、転がったジャガイモを拾う印象的な再会のシーンは残念ながら日本版にはなかった。 主人公たちの周囲の人の人間模様も描かれるのは日韓版変わらずだったが、各回で登場人物それぞれが心情をナレーションで語るのは日本版ならでは。漣、美羽、琉希、千輝、美羽たちの先輩・咲(朝倉あき)、院生の光莉(福地桃子)と颯(浅野竣哉)、美羽と同じく助手の愛実(夏子)という8人のそれぞれの〝わかっていても〟が言葉で言い表されていた。 キャラクターによっては、創作に真剣に取り組む様子や、才能についての悩みなど恋愛以外の悩みもフォーカスされた日本版。どの人物も真剣で真面目で、きれいな落としどころに落ち着いたという印象。韓国版の魅力である、大人になりきれていない学生たちの切実な〝わかっていても〟の連鎖が止まらないのとはまた違った作品となった。 「わかっていても the shapes of love」はABEMAで放送、Netflixで配信中。
ライター 梅山富美子