ウクライナへの対人地雷供与、米国が正式表明…ロシア地上部隊の進軍を食い止める狙い
【ワシントン=阿部真司】米国のオースティン国防長官は20日、ウクライナに対人地雷を提供する方針を正式に表明した。民間人を巻き込む懸念から提供に消極的だったが、ロシアの攻勢を踏まえ、方針転換した。
ウクライナ東部でロシア地上部隊の進軍を食い止める狙いがあり、オースティン氏は訪問先のラオスで記者団に対し、「ウクライナはロシア側の動きを遅らせるものを必要としている」と説明した。提供する地雷は爆発のタイミングを制御でき、ウクライナ製の地雷よりも「はるかに安全だ」とも強調した。
米政府は同日、ウクライナに対する2億7500万ドル(約420億円)の追加軍事支援を発表した。高機動ロケット砲システム「HIMARS」の弾薬や対戦車ミサイル「ジャベリン」、155ミリ砲弾を供与する。