米FRB、金利を据え置き...利下げは今年中に1回を想定(海外)
アメリカ連邦準備制度理事会は6月12日の最新会合の後、金利据え置きを決めた。 また、経済予測概要では、2024年に金利が1回引き下げられるという見通しを示した。 パウエル議長は、状況が変わる可能性があると警告し、9月の利下げの可能性を残した。 今年中に金利が引き下げられる可能性はさらに低くなった。 2024年6月12日、アメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)は、インフレ率を2%の目標まで引き下げる努力を続けるとして、金利を据え置くことを発表した。 注目すべきは、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)による金利決定と同時に、FOMCが発表した経済予測概要だ。同委員会は現在、2024年に1回の利下げを予定し、2025年にはさらなる利下げが予想されている。 FRBのジェローム・パウエル(Jerome Powell )議長は12日の記者会見で、FOMCの予測はあくまで予測として見るべきだと述べた。今後の経済データに基づいて予測が変更される可能性はまだあるとし、9月にも利下げが実施される可能性は「十分あり得る」と述べた。 「我々はさらなる自信を得たいと考えている。確かに、インフレ率が良好であれば、その助けになるだろう」とパウエル議長は述べた。 「労働市場で何が起こっているか、リスクのバランスはどうなっているか、予測はどうなっているか、成長はどうなっているか、といったデータ全体を見ることになる」とパウエル議長は付け加えた。 「それらすべてを見て、『我々は自信を持てるか。インフレ率が持続的に2%まで低下する、適切なレベルの信頼に達したと言えるのか。それとも労働市場に本当に予期せぬ弱さの兆しが見られるのか』ということだ」 インフレを測定する消費者物価指数(CPI)は5月に前年同月比3.3%上昇し、4月の3.4%からわずかに減少した。これは経済が正しい方向に向かっていることを示している。パウエル議長は、この最新の数値はポジティブな兆候であると述べたが、FRBが金融引き締め政策を緩和するには不十分だった。 しかし、一部の民主党議員は、高インフレ下でアメリカ国民が直面し続けている金融面の負担を考慮し、パウエル議長に早急に利下げを行うよう強く求めている。パウエル氏はこうした苦境を認めた上で、早急に利下げを行い、後日再び金利を引き上げることになるよりも、より多くのデータが集まるまで利下げを見合わせる方がFRBにとって最も重要であると改めて強調した。 「その間、人々にとっては苦しい状況が続くが、究極的な苦しみは長期にわたる高インフレだ」とパウエル氏は述べた。 「低所得者層や経済的に恵まれない人々は、インフレによる最も深刻な影響を受け、最も苦しい思いをしている。つまりすべてのアメリカ人のために、特にそうした人々のために、我々はインフレをコントロールできるレベルまで引き下げるために全力を尽くしている」
Ayelet Sheffey