“爆買い”復活? 中国人の団体旅行が10日にも解禁か 受け入れ側は準備が…
日テレNEWS
中国政府が10日にも中国人の日本への団体旅行を解禁する可能性があるといいます。もし解禁となれば、いわゆる“爆買い”が復活することになるのでしょうか。ただ、団体旅行客を受け入れる側を取材すると、課題も見えてきました。
■“爆買い”復活? 中国人の団体旅行は10日にも解禁か
中島芽生アナウンサー 「新型コロナウイルスの感染拡大前の東京都内では、中国から来た団体旅行客が、大量の買い物袋を持って歩く様子や、店で買い物かごがいっぱいになるまで商品を入れる様子が見られました。いわゆる“爆買い”の光景が復活する可能性があるそうです」 小栗泉・日本テレビ解説委員 「コロナ禍を受けて中国では現在、日本への個人旅行は認める一方で、団体旅行はまだ…なんです。ただ、複数の政府関係者によると、10日にもこれが解禁されるということで、中国側から文書で伝達されたといいます」 「中国の旅行会社が現在、インターネットで募集しているツアーがあります。中国・天津を出発し、大阪・心斎橋や東京・銀座などを7日間で巡る団体旅行、値段は日本円にして約7万円(1元=約20円で計算)。お手頃な気もしますよね。一番早い日程で、11日からとなっています」 「中国の旅行業者に取材をすると『一部の旅行会社には、日本への団体旅行について解禁するとの通知があった』としていて、日本大使館へのビザ申請の手続きを進めているというんです。また、現地の日系企業の関係者も『今週中に解禁されるとの話を中国の同業他社から聞いた』として、準備に追われているというんです」 「新型コロナ前、中国人観光客1人あたりの買い物金額は、ピーク時の2015年には約16万2000円でした(観光庁調べ)。団体旅行が解禁となれば、あの“爆買い”消費が復活する可能性がありますよね」
■準備が必要に… 「中国語が話せるスタッフがいない」旅館も
中島アナウンサー 「心待ちにしている企業の人もいると思いますが…とはいえ、本当に“10日にも解禁”となれば、日本でも準備が必要になりますね」 小栗解説委員 「そうなんです。団体旅行客を受け入れる側に話を聞くと、課題も見えてきました。神奈川・箱根にある旅館は、『新型コロナ前に雇っていた中国語が話せるスタッフは、今はいない。新たに雇うとなれば、2~3か月かかりそう』だといいます」 「東京・渋谷にある薬局は『バス単位で昔みたいに来られるとレジが混んだり、商品の補充が間に合わなくなったりするかもしれない』ということでした」 中島アナウンサー 「受け入れ側も大変だと思うのですが、どうしてこのタイミングなんでしょうか?」 小栗解説委員 「NNN中国総局(北京)・富田徹 総局長によると、中国で9日に発表された消費者物価指数は前の年を下回り、デフレ傾向だといいます。富田総局長は『新型コロナ後の経済回復につなげたいのでは』とみているということでした」