新潟・ゴメス

　J1新潟は19日、22日のホーム川崎F戦へ向けて非公開で練習を行った。左サイドハーフ（SH）での起用が増えているMFダニーロ・ゴメス（25）は、加入後最もいい状態を維持。スピードを生かした突破力が魅力のレフティーが左サイドから好機をつくり出す。 　左サイドをえぐる縦への突破が、脅威となっている。その理由にゴメスは「今まででフィジカルもメンタルも一番いい」とコンディションの良さを口にする。 　5月の神戸戦で途中出場した直後に左太腿裏を痛めた。そのまま約25分間プレーをし続けたため、ダメージが残り、1日の町田戦に実践復帰するまで時間がかかった。 　ただ、約3週間の別メニュー調整中にフィジカルの状態を上げたことで、体の切れが増した。前節の鹿島戦も後半11分から途中出場すると、左サイド深くに何度も進入して折り返しやシュートでゴールに迫った。 　ケガをする前は右SHが主戦場だった。松橋監督は最近増えている左SHでの起用について「利き足で縦に突破できるスピードもあるし、カットインしながら中との関係でフィニッシュまで持っていくアイディアもある」と理由を語る。ブラジル時代は左右両サイドの経験があり、ゴメス自身も「問題ない」と強調する。 　新しい環境や言葉の壁など「いろいろ小さいことが重なって、ストレスもあった」。メンタル的に難しい時期を過ごした昨季から一転、覚えた日本語も増えた今季は、チームメートとの意思疎通も円滑になっている。 　特にピッチ上は「サッカーは一つの言語」とボールを通じて互いのプレーの理解は深まっている。好連係も随所に見せている中、期待が高まるリーグ初得点へ「頑張るよ」とニヤリと笑った。（西巻　賢介）