日本三景・松島湾を100隻が彩る 宮城で「塩釜みなと祭」
日本三景・松島湾をめぐる豪華絢爛な船たち
海の日を迎えた20日、宮城県塩釜市で日本有数の船祭り「塩釜みなと祭」が開かれた。鳳凰や龍をかたどった豪華絢爛な船など100隻あまりが日本三景・松島湾を進んでいく光景に、港に集まった人々から歓声が上がった。
鳳凰と龍をかたどった「御座船」に乗せられる2基の神輿(みこし)は、午前10時半ごろ、港から約2キロ離れた塩釜神社と志波彦神社の境内を出発。神輿の担ぎ手たちは神社から202段の石段を下って港までの道を練り歩き、港で2隻の御座船にそれぞれ神輿を乗せた。午後0時20分ごろ、鳳凰の御座船を先頭に大漁旗を掲げた100隻あまりの船が松島湾を周回し始めると、港に集まった人々は船に手を振ったり、写真を撮ったりして楽しんでいるようすだった。 宮城県富谷町から訪れた会社員の阿部邦啓さん(43)は「船が目の前に来たとき、2歳の息子が喜んでいたので来てよかった。来年も息子と一緒に訪れたいです」と笑顔で話した。 塩釜市観光物産協会によると、鳳凰をかたどった御座船は、江戸時代に仙台藩主の伊達家が松島湾を周覧するのに用いた御用船が原点になっているといわれている。「塩釜みなと祭」は終戦後の1948年、産業と市民の復興を願って始まったという。 (THE EAST TIMES)