【速報】中学1年の男子生徒が自殺 第三者委が上級生などからのいじめ認定「一番の原因は生徒の立場に立った意識の欠如」「寄り添った対応ではなく不適切」「教員への不信などが自死の背景」と指摘
大阪府泉南市の中学1年の男子生徒が自殺した問題で、問題の調査を行っていた第三者委員会が31日午後1時すぎから会見が行われています。調査報告書の中で第三者委は上級生や同級生から「少年院帰り」と言われるなどいじめがあったことを認定、「教員への不信が自死につながる背景となった」と指摘しました。 【画像を見る】小学生時代の翔さん…クラスの輪に入れない子がいると、気になって声をかける優しい少年だった
泉南市の中学1年生、松波翔さん(当時13)は生前、「いじめを教師に相談したが対応してくれない」と家族に話していましたが、おととし3月に自ら命を絶ちました。 泉南市教育委員会は死後4か月間調査を事実上、放置。学校は翔さんが亡くなったことを半年以上クラスメイトに伝えていませんでした。 その後、遺族の要望を受け第三者委員会が設置され、調査を1年4か月かけて行っていました。 その後、5月28日に報告書がまとまり、市長や遺族に提出されました。
『少年院帰り』と言われるなど上級生や同級生からの『いじめ認める』
調査報告書の中で第三者委は過去に不登校だった翔さんに対して上級生や同級生から「少年院帰り」と言われるなどいじめがあったことを認めました。 学校や教育委員会の対応については、「本人の立場に立った対応と姿勢を示す必要があった」とした上で、「教員への不信が自死につながる背景となった」などとしています。
第三者委「本人や保護者への対応は十分ではない」と指摘
31日に会見を行った第三者委員会は、亡くなった翔さんや保護者に対して「親身な対応ができたかは疑問で、十分な対応ではなかった」などと指摘しました。 (第三者委の委員) 「この問題で学校の問題として考えているのは、対応の在り方。不適切な指導はあったが、初期対応を含めてもう少しきちんとできていれば、これだけこじれることはなかったのではと感じています。保護者や被害児童にどれだけ気持ちで寄り添えたか。被害者側の気持ちに寄り添って辛い思いをしているか、困っているかを把握して、きちんと対応の在り方を考えるべきではないかと思います。本人や保護者にとって親身になって対応できていたかというと疑問を感じるんですね。その辺から、十分な対応であったとはいえない。対応の在り方を学校としても学んでもらいたい」 さらに委員は「被害者の立場に立って考えられなかったのが一番の原因ではないか」とも指摘しました。 「被害者の立場に立ったことが考えられていなかったことが一番の原因では。被害者がこれだけ困っていると。これだけ苦しい思いをしてることが市教委や学校がどれだけ感じ取っていたか。それが出来ていないから転校は市内に限ると『少年院帰り』と言われていることで本人がどれだけ苦しい思いをしているかを市教委が感じ取れれば、別の対応できたと思う」