EU、ルーマニアとブルガリアのシェンゲン完全加盟承認-来年から
(ブルームバーグ): 欧州連合(EU)は12日の内務相会合で、ブルガリアとルーマニアのシェンゲン協定への加盟を承認した。来年1月1日から、両国はEU域内のほとんどの国と、パスポートなしで行き来できるようになる。
ルーマニアとブルガリアは、低調な経済を活性化させるため、20年近くにわたり加盟に向けた取り組みを続けてきた。今年3月から航路と海路に限定して往来が自由化されたが、陸路での国境管理も撤廃される。
移民問題への懸念から両国の加盟に唯一反対していたオーストリアが、3カ国間で国境管理を強化することで11月に合意し、承認に転じた。
ルーマニアとブルガリアの取り決めでは、シェンゲン圏の対トルコ国境に警察部隊を追加配備することや、ルーマニアとハンガリー、ブルガリアの国境で6カ月間、対象を絞った重点検査を行うことが想定されている。
シェンゲン協定への加盟は、両国の経済にとって追い風となりそうだ。両国政府は、シェンゲン圏との陸路国境審査が継続されていた場合のコストを、年間で国内総生産(GDP)の2ー5%と見積もっていた。
原題:Romania, Bulgaria Win Full Access to Passport-Free EU Area (1)(抜粋)
--取材協力:Max Ramsay.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Slav Okov, Andra Timu