「できないのは義足だからだ」21歳のとき事故で義足に 希望を失った女性が前向きになれた理由は、息子が描いた“桜の義足”だった
自転車にもチャレンジ
足を失う以前は自転車に乗ることができていた櫻さん。 櫻さんの住んでいる福岡県岡垣町は海や山がある、自然豊かな町です。その美しい海を見ながらもう一度自転車道を走りたいと思っていたそうです。 義肢装具士さんに「自転車に乗りたいけど、乗れますか?」と聞くと「膝のない義足ユーザーなので無理だ」と言われたそうです。何とか2人乗り自転車に乗ることが精一杯でした。 しかしあるとき、あまりに美しい海を見て、自転車貸し出し係の方に「私、義足なんですけど乗れますか?」と聞くと「乗れるよ!」と。 そして自転車の後ろを係の人が支えてくれ、自転車に乗ることができたのです。今では隣町までの距離、7.5kmを自転車で走ることができるようになりました。
”夢実現アドバイザー”
桜の義足になって、たくさんの夢を叶えることができた櫻さん。 夢実現アドバイザーでは、自身が経験した夢の叶え方を講演で伝えたり、小学校で行う多様性の授業の一環で、子どもたちに夢を持ってチャレンジすることの大切さを伝えたりと周りの人へ影響を与えています。そのほかにも『50歳からの美しさへの旅』という講座を行い、ラジオパーソナリティ、モデル、義足ランナーなどたくさんのことを経験しています。 「私が義足になった38年前は、インターネットもない時代でしたので周りに義足の方がいなくてとても苦労しました。義足になった方々の励みになればいいなと最初は思っていましたが、私の取り組みについては障がいを持っていない方々からも『勇気をもらった、元気をもらった』と言ってもらうことが多くなりました。多くの方々に応援していただいてとても嬉しいです」と周りの反響について話してくれました。
今後も挑戦を
ある日、突然の交通事故で右足を失った櫻さん。そんな彼女が前向きに生きる秘訣を聞いてみると「人生は1秒先に何が起こるか誰もわからないし、人生は一度きりですから。今まで、仕事に育児に家事に介護にフル回転でしたから、人生の後半戦は思いっきり楽しもうと決めたんですよ」と、楽しむことが大切と教えてくれました。 今後は、一歩踏み出したくても踏み出せない方々に勇気や、やる気を届けたいという櫻さん。 「障がいの有無に関係なく、私の行動が誰かの一歩を踏み出す勇気になれば嬉しいです。小学校での多様性の授業の一環として、『義足体験授業』を岡垣町の社会福祉協議会の方と行っています。子どもたちからの反応が大きく、とても嬉しいです。幼いときからたくさんの人に出逢い、多様性を認められる大人になってほしいです」とこれからの社会についての願いを話してくれました。 さらに、今後の目標について「今年の夏は美しい海でSUPに挑戦し、海岸線を馬に乗って走ってみたいと考えています。冬はスノーボードにも挑戦したいです。また、今年の夏に本の出版も控えていて、出版後は全国を行脚するために、クラウドファンディングをしたいと考えています。全国各地で講演もしたいと思っていますので、皆様の応援をよろしくお願いします」と話す櫻さん。 また「これまでの2年間でやりたいことを思い切って取り組んできたため、今後挑戦したいことは少なくなってきました。ですが、私が桜の義足になってから楽しんできた経緯をビジネスにして『50歳からの美しさへの旅』というテーマで、女性たちの内面と外面を輝かせるビジネスを確立したいと思っています」と櫻さんには大きな目標があるようです。 Instagramでは、櫻さんの活動の様子をより詳しく見ることができます。勇気をもらいたい方はぜひチェックしてみてくださいね。 夢実現サポート ゆめlabo 櫻たかこ
ほ・とせなNEWS編集部