米厚生長官にロバート・ケネディ氏、トランプ氏発表 ワクチン懐疑派
Stephanie Kelly [ニューヨーク 14日 ロイター] - トランプ次期米大統領は14日、新政権の厚生長官に環境活動家でワクチン懐疑派として知られるロバート・ケネディ・ジュニア氏を起用すると発表した。 ケネディ氏はジョン・F・ケネディ元大統領のおい。今年の大統領選に無所属で出馬したが、8月に撤退しトランプ氏支持を表明していた。 最近の交流サイト(SNS)への投稿やインタビューでは、肥満や糖尿病、自閉症など「慢性疾患のまん延」への対処や、食品の中に含まれる化学物質を減らすことなどが自身の優先事項と指摘。食品医薬品局(FDA)を解体し、国立衛生研究所(NIH)の数百人の職員を交代させることも示唆している。 ワクチンが自閉症と関連しているなど、誤った医学的主張をしたとして批判を受けた。また、コロナ禍で課された州・連邦政府の規制に反対し、ウイルスに関する誤情報を拡散したとして非難された。 自身では反ワクチン派という見方に異議を唱え、より厳格なワクチンの試験を求めていると説明している。一方で反ワクチンを唱える非営利団体の会長も務めている。 トランプ氏は「全ての米国民の安全と健康はどの政権にとっても最も重要な役割で、厚生省はこの国の圧倒的な健康危機の一因となっている有害な化学物質、汚染物質、農薬、医薬品、食品添加物から全ての人が確実に保護されるよう支援する上で大きな役割を果たす」と投稿した。 医療調査会社KFFのドリュー・アルトマン社長は「歴史的に厚生長官は医療保険制度における実務経験と地位を持つ人物が務めてきたが、彼は明らかにそうではなく、主流派から外れた見解を持っており、慣習に反する指名だ」と語った。