映画『アイアンクロー』場面写真

　ザック・エフロンが主演を務めるA24最新作『THE IRON CLAW（原題）』が、邦題を『アイアンクロー』として、2024年4月5日より公開されることが決定。場面写真、ザックとショーン・ダーキン監督のコメントが到着した。 【写真】ザック・エフロンがリングで華麗な飛び蹴りも！　映画『アイアンクロー』場面写真 　“アイアンクロー＝鉄の爪”を得意技とし、1960～70年代に日本でもジャイアント馬場やアントニオ猪木らと激闘を繰り広げた、アメリカの伝説的なプロレスラー、フリッツ・フォン・エリック。本作は、そんな絶対的な権力者である父の教えに従ってプロレスの道を選び、世界ヘビー級王者になることを宿命づけられた兄弟の実話をもとに描く、知られざる衝撃のドラマ。 　1980年初頭、熾烈な競争のプロレス界に歴史を刻んだ“鉄の爪”フォン・エリック一家。父フリッツは元AWA世界ヘビー級王者。そんな父親に育てられた息子の長男ケビン、次男デビッド、三男ケリー、四男マイクら兄弟は、父の教えに従いプロレスラーとしてデビュー、“プロレス界の頂点”を目指す。しかしデビッドが世界ヘビー級王座戦へ指名を受けた直後、日本でのプロレスツアー中に急死。ここからフォン・エリック家は次々と悲劇に見舞われる。いつしか「呪われた一家」と呼ばれるようになったその真実と、ケビンの数奇な運命とは―。 　フォン・エリック家は、リック・フレアー、ハリー・レイス、ファビュラス・フリーバーズといった人気レスラーたちとの激闘によりプロレス界で栄光を築き上げる一方、相次ぐ悲劇によって引き裂かれそうになっていく。そんな彼らが辿った壮絶な道のりを、長男ケビンの視点からドラマチックに描いた作品となっている。 　本作は『ミッドサマー』や『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』、『ザ・ホエール』などを手掛けてきた映画会社A24が製作・配給を務め、12月22日より北米公開が予定されている。先日発表された「ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞」では、ザック・エフロンをはじめとするキャストたちが「アンサンブル演技賞」に輝き、同賞が発表した2023年トップ10に、作品賞の『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』をはじめ、『バービー』、『オッペンハイマー』、『哀れなるものたち』、『マエストロ：その音楽と愛と』、『君たちはどう生きるか』などとともに選出された。また、「圧倒的に打ちのめされる」（IndieWire）、「脳裏にずっと焼き付いて離れない！」（Deadline）など、北米公開を前に批評家たちから高評価を得ている。 　長男ケビン役を演じるのは、先日ハリウッド殿堂入りを果たしたザック・エフロン。本作でザックは本物のプロレスラーと見紛うほどの筋骨隆々な肉体を披露しており、公開前からSNSで話題となっている。ザックは今回の肉体改造について「今までで最も厳しい挑戦のひとつだった。経験したことのない過酷なトレーニングと食事制限を始めた。ワークアウトから戻って、ワークアウトして、撮影して、またワークアウトみたいな感じだった。辛かったよ、でも結果的にそれはケビンとは何者なのかという深い洞察につながった。彼が自身の運動能力やプロレス、肉体に捧げようとしたものや、完璧を求める姿勢が見えてきたんだ」と語っている。 　次男デビッド役を、『逆転のトライアングル』や『ザリガニの鳴くところ』などに出演し近年めざましい活躍を見せるハリス・ディキンソン。三男ケリー役を、Disney+で配信中のドラマ『一流シェフのファミリーレストラン』で第80回ゴールデングローブ賞主演男優賞（テレビ部門ミュージカル・コメディシリーズ）を受賞したジェレミー・アレン・ホワイトが演じる。 　そのほか、厳格な父フリッツ役に『キャッシュトラック』のホルト・マッキャラニー、ケビンの妻パム役に実写版『シンデレラ』や『きっと、それは愛じゃない』のリリー・ジェームズ、信心深い母ドリス役には『ER緊急救命室』のモーラ・ティアニー。また、米プロレス団体AEWの現役王者であるMJFことマクスウェル・ジェイコブ・フリードマンがエグゼクティブ・プロデューサーを、元WWE王者のチャボ・ゲレロ・ジュニアがプロレスシーンのコーディネーターを務め、それぞれレスラー役で劇中にも登場する。 　監督は、カナダ出身のショーン・ダーキン。これまでエリザベス・オルセン主演の『マーサ、あるいはマーシー・メイ』やジュード・ロウ主演の『不都合な理想の夫婦』など、インディペンデント映画で高い評価を得てきた実力派だ。ダーキン監督は自身を「プロレス狂」と呼ぶほど子どもの頃からのプロレスファンで、フォン・エリック兄弟には並々ならぬ想いがあったという。 　まさに「事実は小説より奇なり」とも言うべきこの物語について、ダーキン監督は「なぜ、あれほどまでにフォン・エリック兄弟に惹（ひ）かれたのだろう。彼らは他に類を見ないエンターテイナーで、彼らの華やかなプロレスは観ていて最高に楽しかった。それに、今のプロレスの基盤になったスタイルでもある。しかし、それよりも僕の心をとらえて離さなかったのは、彼ら家族の喪失の物語だったんだ」と語っている。 　場面写真は3点。兄弟全員が顔をそろえたショットや、リングで激闘を繰り広げる姿などが切り取られている。 　映画『アイアンクロー』は、2024年4月5日より全国公開。