FDIC総裁への辞任圧力強まる-民主党のブラウン議員が要求
(ブルームバーグ): 米連邦預金保険公社(FDIC)のグルーエンバーグ総裁を巡る状況が厳しさを増している。ブラウン米上院銀行委員長(民主)は20日、同総裁の辞任を求めた。
FDICを巡っては、セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)や差別から守られていないことが最近の報告書で明るみとなった。これまで既に共和党の複数の主要議員からグルーエンバーグ総裁に対する辞任要求が出ているが、民主党からはブラウン議員が20日に声明を出すまで辞任を求める声はほぼ上がっていなかった。
米銀監督機関にまん延するハラスメント、「有害」職場報道で調査報告
ブラウン議員は「私の結論は一つだ。FDICでは抜本的な変化が必要だということだ」と言明。「そうした変化は新しいリーダーシップから始まる。FDICの有害な文化を是正し、働く人々と彼らの使命を最優先させなければならない」と指摘。新たな総裁を「遅滞なく」据えることが望ましいと付け加えた。
FDICはコメントを控えた。
法律事務所クリアリー・ゴットリーブ・スティーン&ハミルトンが実施した調査を基にまとめた報告書では、500人余りの職員が「セクシュアルハラスメントや差別、その他不適切な行為」を赤裸々に述べている。この調査は、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の記事がきっかけだった。この記事はFDICの「性的な特色が強く、ボーイズクラブ的な環境」を理由に、女性審査官が退職したと報じていた。
原題:FDIC Chair Resignation Pressure Rises With Senate’s Brown (1)(抜粋)
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Steven T. Dennis