“乃木坂現象”、出版業界でも 「乃木坂46」のソロ写真集はなぜ売れる?
出版不況が叫ばれる中、アイドルグループ「乃木坂46」のメンバーによる写真集が、異例の好調セールスを記録している。 今年に入ってから、「乃木坂46」のメンバーによる写真集は、齋藤飛鳥の「潮騒」(幻冬舎刊)を皮切りに、白石麻衣の「パスポート」(講談社刊)、橋本奈々未(※当時メンバー)の「2017」(小学館)、秋元真夏の「真夏の気圧配置」(徳間書店刊)、桜井玲香の「自由ということ」(光文社刊)と、約6週間の間に5冊の写真集がリリースされた。 そして、売り上げ15万部を突破した白石の「パスポート」をはじめ、すべての作品がオリコン写真集部門で初登場1位を獲得するなど好調なセールスを記録し、その発行部数は累計で55万部を突破した。
“乃木坂現象”を受けて出版業界で争奪戦も
「ただでさえ『本が売れなくなった』と言われる昨今、1万部売れればヒットと言われる写真集において、この“数字”は異例で、出版業界内では“乃木坂現象”などと言われています。4月25日には衛藤美彩さんのソロ写真集も発売される予定ですが、今後も水面下で出版社による『乃木坂46』メンバーの争奪戦が繰り広げられると思います」(出版プロデューサー)
ではなぜ「乃木坂46」のメンバーの写真集は売れるのか? アイドル誌の編集者はこう分析する。 「『乃木坂46』はデビュー以来、清純派路線を歩んできており、他のアイドルやアイドルグループと比べると雑誌グラビアなどでの露出は少ない。清純派で透明感があるぶん、写真集で見せるセクシーショットにはファンからすると希少価値があり、購買意欲をそそられるのではないでしょうか」
オシャレなイメージで同世代の女性たちからも支持
また、芸能評論家の三杉武氏はその魅了を語る。 「『乃木坂46』といえば、白石さんや齋藤さん、西野七瀬さん、松村沙友理さんらがファッション誌の専属モデルとして活躍し、昨年に発表された『女子高生が入りたいアイドルグループランキング』でも1位を獲得するなど、若い女性たちからも高い支持を集めています。今の時代、女性アイドルといえども、人気を集めるためには同性からの支持は不可欠。男性ファンを魅了するアイドルであると同時に、同性ウケするオシャレなイメージがあるあたりも、人気の理由の一つでしょう」
実際、3月22日にリリースされた最新シングル『インフルエンサー』のジャケット写真のコンセプトは“ファッション”と、明らかに若い女性ファン層を意識したものになっている。 今後も“乃木坂現象”が出版業界に大きな風を吹かせそうだ。 (文責/JAPAN芸能カルチャー研究所)