黒谷友香×岡田華奈対談「無意識の偏見を会社が率先してなくしていくことも必要」
プライベートと仕事の両立に必要なのは “時短”
黒谷「岡田さんは中学3年生の娘さんと小学4年生の息子さんを育てながら、D&I推進室の室長という責任ある仕事に奮闘していらっしゃいます。特に朝はお忙しいと思いますが、出社は何時ですか?」 岡田「当社はフレックス制度や在宅勤務を導入しているので、子どものお迎えや行事がある時は早めに出社して、退社も早めにして夕方ごろには家に帰るなど、育児とのバランスを見ながら調整しています。黒谷さんは俳優業という特殊なお仕事ですから、不規則な日も多そうですよね?」 黒谷「はい。今は芸能界の労働環境も改善されてきましたが、昔はかなり不規則でしたね。朝早くに撮影が始まり、終わるのは深夜の2~3時というのはよくありました」 岡田「黒谷さんは20代前半で千葉県と東京都の2拠点生活をスタートさせ、丁寧な暮らしを実践されていますが、そんなお忙しい毎日の中で、特に食事などはどうされているのですか?」 黒谷「なるべく自炊しようと思っていますが “時短” しないと無理ですね。最初のころはしっかりまな板を出して包丁を使って……とやっていたのですが、本当に忙しい時ってその時間さえ惜しいじゃないですか。なので、使えるものは何でも使おうと思って。お肉も加工済みのものを取り入れるなど工夫しています」 岡田「すごくよく分かります。私も仕事ではなるべく人に頼るようにしていますし、家事であれば掃除ロボットやカット野菜などをうまく使って労力を減らすようにしています。体はひとつですから」
女性がますます活躍するために
黒谷「ミライト・ワンでは、全社員のうち女性社員が1割ということですが、岡田さんのような管理職についてはどうですか?」 岡田「弊社の管理職約1500人中、直近で63名が女性です。そのうち約半数の方々が育児や介護と仕事を両立しています」 黒谷「まだまだ前例も少ない中、皆さんすごいですね。岡田さんが活躍しているおかげで、後に続く管理職候補の女性も安心できるのではないですか?」 岡田「そうあってほしいですね(笑)。最初は理想と現実のギャップに苦しみました。私も “あの人はこんなに立派なのに私は……” と目標にする人と自分を比べて落ち込んでいました。でも、目標としている人の全てをまねする必要はありませんよね。いろいろな人を参考にして、自分に合った方法を個別に取り入れるほうがプレッシャーも少ないと思います」 黒谷「ひとりをロールモデルとしてまねるのではなく、いろいろな人の良いところをパーツに分けて参考にするということですね。そのほうがまねしやすそう!」 岡田「だと思います。黒谷さんにもお手本とする人はいらっしゃいますか?」 黒谷「以前から仲良くしている70代の女性がいて、すごくパワフルでカッコいいんです!」 岡田「黒谷さんが憧れる方ですから、相当魅力的な方なのでしょうね」 黒谷「はい。昔は芸能界の裏方は典型的な男性社会でしたが、最近ではADさんや照明さんなど、テレビ業界で活躍する女性スタッフが増えています」 岡田「さらにいろいろな分野で女性活躍が進んでほしいですよね。最後に黒谷さんの今後の目標を教えてください」 黒谷「私が出演した作品をご覧いただいた方に心の充実を感じてもらえたらうれしいですね。これからもたくさんの人に楽しんでもらえる作品をスタッフの方々と一緒に作っていきたいです。岡田さんはいかがですか?」 岡田「目の前のことに全力投球して、自分も周りも笑顔があふれるような、そんな人生を送りたいですね。そのためにはいつまでも健康でいて、最終的には笑いじわがいっぱいある素敵なおばあちゃんになることが理想です」 黒谷「お互いがんばりましょう!」 岡田「はい! 本日はありがとうございました」