用水路に落ちた女性を救出 商談を終えて車に戻る途中の会社員男性「ガチャーン」と音聞く 自転車から農業用水路に落ちた女性を発見 うつぶせ状態で顔が水の中に…すぐに顔を上げ、119番し救出 的確な判断に称賛
埼玉県警加須署(田中聖人署長)と埼玉東部消防組合消防局(坪井忠美消防監・加須消防署長)は、農業用水路に落ちた女性を救出した人命救助の功労で、東京都東村山市の会社員三浦明紀さん(35)に感謝状を贈呈した。緊急を要する事案の発生に迅速かつ的確な判断を行い、女性を助けた。ダブル感謝状は珍しい。 同じ加須市内では迷子の3歳女児を保護した姉妹も【写真1枚】
加須署によると、三浦さんは11月22日午後2時半ごろ、加須市道目地内を歩行中、ガチャーンという音を聞き、自転車から市道脇の農業用水路に落ちた加須市の女性(78)を発見。うつぶせ状態で顔部分が水の中だったため、すぐに顔を上げてやり、119番した。男性2人の協力者と救急隊員とともに女性を用水路から搬出した。 女性は自転車に乗っていて誤って用水路の中に落ちたらしい。頭を打っており、茨城県古河市の病院に入院した。左後頭部挫創で6針を縫うけがだった。命に別条はないという。用水路はコンクリート製で、幅75センチ、深さ80センチ。水深20センチだった。 三浦さんは「女性の呼吸確保のため、水路内に入り、上半身を抱き起した。119番するとともに、大声で助けを呼び、男性2人に来てもらった。救急車はすぐに駆け付けてくれた。助かってよかった」と振り返った。 三浦さんは商談を終え、車に戻る際に近くでガチャーンという音を聞いた。女性はうつぶせに倒れ、起き上がれない状態。自転車が半分ほど用水路に落ちていた。用水路は高さが80センチあり、1人では搬出できなかったという。
田中署長は「発見が遅れたら女性の命が危なかった。感謝したい。女性はヘルメットをかぶっていなかった。自転車に乗るときはかぶってほしかった」と話した。坪井消防署長は「三浦さんは迅速、的確な判断で女性を助けてくれた」と感謝した。