ウクライナ諜報部門トップを単独取材 「戦闘は膠着状態ではない」【WBS】
トランプ氏は「親ロシアではない」
バイデン政権は、ウクライナなどへの追加支援を盛り込んだ総額14兆円規模の緊急予算案を議会に提出。共和党が多数を占める下院では成立するか不透明な状況です。 さらに、今年11月の大統領選で再選を目指すトランプ氏は軍事費を十分に負担していないNATO(北大西洋条約機構)の加盟国に対して「好きに振る舞うようロシアをけしかける」との発言をしたことなどで、懸念が広がっています。 トランプ氏再選はリスクなのか。ウクライナのブダノフ情報総局長に聞くと「個人的にはトランプ氏が親ロシアであるという考えは共有していない。それどころか彼は生涯において何よりも国益を重視する専ら親米的な人物。彼はアメリカの国益を支持するだろうし、この戦争でウクライナの戦略的敗北はアメリカの国益ではない」と、トランプ氏はウクライナ支援を続けるとの見方を示しました。 ただ足元でアメリカの支援が滞っているのは事実。ブダノフ情報総局長も砲弾不足などを認めていて、ヨーロッパなどへ支援の継続を訴えています。支援の理由として、ウクライナが敗北した場合のリスクを強調します。 「仮にウクライナが敗北、ロシアが勝利した場合、ロシアはウクライナにあるすべてのものを手にいれる。それは人的資源であり、低い強度の戦争経験ではなく実際の戦闘経験を持つ多数の人々の人的資源だ」(ブダノフ情報総局長) ウクライナの経験や戦力がロシアのものになる?その危険性は… 「これらウクライナの人的資源はすべて、ロシアが他国を攻撃するために使用されるだろう。これがわれわれの敗北がもたらす結果だ」(ブダノフ情報総局長) ※ワールドビジネスサテライト