静岡地裁

元交際相手の女性を殺害し、遺体を静岡市内の山中に遺棄した罪などに問われている男の裁判員裁判で、検察側は懲役１８年を求刑しました。一方、男は改めて無実を訴えました。 　起訴状などによりますと、住所不定、無職の被告（３８）は、おととし１月１７日午前１時ごろから午前４時半ごろの間、静岡市に住む元交際相手の女性（当時３７）を殺害し、遺体を清水区内の山中に遺棄。 　さらに女性のスマホを盗み、女性の銀行口座から現金３００万円を自身の口座に、不正に送金したとされています。 　静岡地裁で行なわれた裁判員裁判で、女性の父親の心情が代理人弁護士によって読み上げられました。 　その中で父親は「真実を述べてもらいたかったが、叶わなかった死刑判決を望みます」としました。 　その後行われた論告で、検察側は防犯カメラや解剖結果などから「女性は事件当日の午前１時から午前４時半までの間に、被告が殺害したことが強く推認される」と主張。 　その上で第３者の介在をうかがわせる事情はなく、不合理な弁解に終始し反省の態度も皆無だ」などとして、懲役１８年を求刑しました。 　被告は最終陳述で、時折声を詰まらせながら「やってもいない罪で逮捕され２年以上拘束された。起訴された事件４つ全てやっていなし私は犯人ではない」と改めて無実を訴えました。 　判決は１４日午後３時に言い渡される予定です。