勉強も生徒会長もキャプテンも…この学校を選んで良かった|東北学院 DF阿部幹大#2【文蹴両道】
宮城県の進学校ながら、昨年はインターハイに出場し、選手権県予選は2年連続準優勝。日本代表で活躍したGKシュミットダニエルなどプロサッカー選手も多く輩出している東北学院。今季キャプテンを務めるDF阿部幹大(2年)は学業、サッカーだけでなく、生徒会長まで務めて多忙な日々を送っている。そんな中、壮大な夢も明かしてくれた。 【フォトギャラリー】東北学院 ――生徒会長もされているそうですが、生徒会長とサッカー部のキャプテンと勉強をやっていくのは大変じゃないでしょうか。 最初はすごく大変でした。自分の身勝手な選択でできることではありません。他のみんなが生徒会長もやりながらのキャプテンでも良いよ、キャプテンは僕しかいないと言ってくれたからこそ、キャプテンになりました。今も生徒会で部活に遅れることはあるのですが、周りが理解してくれています。 もちろん体力的にも時間的にも厳しい部分はありますが、そこは自分がやると決めたことなので割り切ってやっています。正直大変ですけど、もっと大変な人はいるのかなという思いで、まだもがいている段階ですがやっています。 ――今年は宮城県リーグ1部、県高校総体、選手権県大会で優勝を狙うシーズンになりますが、どんな1年にしたいですか。 僕たちの代は昨年から試合に出ているメンバーがとても多いです。正直、東北学院は宮城県の中だと勉強もサッカーもできるけど、育英や聖和より下だよね、と見られていますが、それが悔しいです。東北学院を全国で戦えるチームにする、とみんなに誓っていて、サッカー部をもう1個上の段階に持って行きたいです。 もちろん今、勉強は各自頑張っていますし、サッカーも選手権で県2位に入る力は持っていますが、サッカーも強くなって全国で戦えて勉強もできるとなったら、東北の中で新しい色ができます。聖和はドリブルがあって、育英が強さがあって、学院には何があるのかと言われたら、「勉強はできるけどサッカーは…」という意見が出てしまいます。サッカーで全国で戦えるチームになった時に、東北学院サッカー部がもう1個上の段階に行けると思いますので、そういう気持ちを持って1年間戦おうとみんなに言っています。宮城には東北学院があるということを全国に出したいです。 ――将来の夢は何ですか。 サッカーに関わりたいというのはあまりありません。サッカーを通して学ぶことはたくさんあって、サッカーを職にしたり、選手を目指したりする人もいますが、他の高校よりは少ないと思いますし、みんないろんな夢を持っています。 自分は、人を笑顔にするようなイベント、施設を運営する企業を経営したいです。自分は天才じゃなくて才能は無いですが、才能ある人たちを動かす会社を経営するような仕事をしたいので、大学では経営学を学びたいと思っています。もちろんキャプテンの経験は生かせると思います。 例えばディズニーだったりコンサートだったり、人生の中で一生の思い出になるようなものを提供する企業のトップになって、人を動かしたいと思っています。 ――そういった夢を持っている中で、サッカー部のキャプテンもできて、生徒会長もできて、いろんな勉強ができるのはすごく良い環境ではないでしょうか。 僕は中学校から東北学院に入りましたが、勉強もサッカーもできるからと何となく選んで、自分を出せると言うか、自分から何か挑戦できるタイプではありませんでした。まさかこんなに自分が良い経験をさせてもらいながら、良い先生にも巡り会えるとは思いませんでした。部活もみんな仲が良くて、きつい練習もこのメンバーと一緒ならできる、と思っています。正直この学校を選んで良かったなと思うことがたくさんありますね。 (文・写真=小林健志)