桜の下で伝統の獅子舞う 三兄弟が獅子導く 座光寺 麻績神社の春祭り【長野県飯田市】
長野県飯田市座光寺の「麻績神社春祭り」が6、7の両日、地区一帯で開かれた。勇壮に舞う獅子と、それをなだめ先導する地元小学生による獅子曳き、若い女性が華やかに舞う越後獅子らが、商売繁盛や子孫繁栄を願って地区内を練り歩いた。 江戸時代後期に始まったとされる伝統の祭り。隈(くま)取りをし、後頭部に大きな熨斗(のし)をつけた獅子曳きの三兄弟が暴れる獅子をなだめる姿が見どころで、今年はいずれも座光寺小学校4年生が務めた。 7日の昼に高岡の森を出発し、三兄弟は目的地の麻績神社を指し示すポーズを取りながら暴れ獅子を先導。天狗やからす天狗は沿道に集まった人を荒々しく威嚇し、越後獅子の2人は華麗な舞を披露した。おかめやひょっとこもコミカルなしぐさで盛り上げた。 神社境内で迎えたクライマックスでは、玄関や神棚に飾ると1年間無病息災で過ごせるという縁起物「獅子花」が獅子のほろに立てられ、観衆は機を見計って一斉に獅子に突進。天狗やひょっとこなどと激しい攻防を繰り広げた。 松王を務めた児童は「神社までちゃんと獅子を導けてよかった」と笑顔を見せ「たくさん歩いて疲れたけど、やってみたかった獅子曳きができて思い出になった」と語った。 祭りは20~30代でつくる若連中が中心となって運営している。木下雅司代表(39)は「獅子曳きの子どもたちは練習から本番までよく頑張ってくれた。2日間とも天気にも恵まれて素晴らしい祭りになった」と喜んでいた。