いわての冬支度(2)新米での仕込み最盛期 遠野のどぶろく作り
IBC岩手放送
今週シリーズでお伝えしている「いわての冬支度」。 2回目は岩手県遠野市特産のどぶろくです。 今年採れた新米での仕込みが最盛期を迎えているどぶろく造りを紹介します。 【写真を見る】いわての冬支度(2)新米での仕込み最盛期 遠野のどぶろく作り (どぶろくをつぐ音) 「とくとくとく・・」 遠野市では9日、冬の風物詩『遠野どべっこまつり』が2024年も始まりました。 『どべっこ』とは遠野の方言で『どぶろく』を意味します。 遠野市は構造改革特区で2003年に国内第1号のどぶろく製造免許を取得。 それからはどぶろく目当ての観光客が増え地域に大きな経済効果をもたらしています。 (遠野ふるさと村 松本知浩マネージャー) 「昔ながらの製法を地道に守りながらしっかりと造っているのが遠野のどぶろくの特徴じゃないかなと思います」 かやぶき屋根の南部曲がり家で、遠野の昔話や郷土芸能を楽しみながらのどぶろくの味は格別です。 (お客さんは) 「とっても美味しいです。もう大好きな味ですね」「濃いですね」 「祖母がおりましたので飲ましてもらったことがあるんですが、懐かしいし美味しいなと思って」 観光客にも人気となっている遠野特産のどぶろくは果たしてどのようにして作られているのでしょうか? 遠野市では現在、4か所の事業所でどぶろく造りが行われています。 このうち、土淵町にある遠野ふるさと商社の酒蔵では2人の職人が今年の新米を使ったどぶろくの仕込みに精を出しています。 どぶろくの造り方は日本酒と同じですが、酒造米ではなく、一般に食べられている飯米を使って仕込むのが特徴です。 水に1時間程浸した遠野産「あきたこまち」をセイロで蒸し、水、麹、酵母といっしょにタンクで醸造します。 アルコール度数は日本酒より少し低めで、米粒が残るまろやかな口当たりと甘めの味わいが特徴です。 仕込みから瓶詰めまで仕事はすべて手作業で行われます。 (遠野ふるさと商社 菊池 優さん) 「温度管理が重要になるので夏場は冷蔵庫で下げることはできるんですが、冬場のタイミングは冷蔵庫に入れなくてもかなり温度が下がってしまうのでそれを上げていく温度調整が重要なところがあります。私もこの業務担当になって間もないものですから、先輩にしっかり教わりながら技術を学んでこれを次に伝えていくというのはしっかりやっていかなければならない」
遠野の「味」の冬支度ー。 新米を使ったどぶろくの仕込みは年末まで続きます。
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