カーシェアのエニカ、今冬をメドにクルマ比較体験プラットフォームを構築へ
DeNA SOMPO Mobilityの馬場光社長
DeNA SOMPO Mobilityの馬場光社長は3月25日、カーシェアサービス「エニカ」の事業戦略について説明会を開催。今冬をメドに「クルマ比較体験プラットフォーム」を構築する考えを明らかにした。 エニカは馬場社長が2015年に立ち上げた事業で、19年に「安心・安全」な個人間カーシェアの実現を目指して誕生したDeNAとSOMPOホールディングスの合弁会社へ引き継がれた。 「DeNAに入社して2年目、憧れだった古い(ジープ)『チェロキー』を買ったが、仕事が忙しくなり、クルマに月に1~2回しか乗れなくなってしまった。それでも、駐車場代や車検代などの維持費が毎月かかるので、何かいい方法がないかと考えたのがカーシェアのエニカで、会社に提案した」と馬場社長は当時を振り返る。 とりあえずオーナー第1号としてチェロキーをエニカに登録。すると、多くのドライバーがカーシェアを申し込み、毎月4万円ほどのシェア代を受け取れるようになった。現在、エニカの会員登録者数は84万人を突破し、取扱車種が1300車種以上、累計登録台数が4万4000台超を数えるという。 しかし、個人間カーシェアの場合、新型車が少なかった。というのも、登録者はなかなか買ったばかりのクルマをシェアしたがらなかったからだ。そこで目をつけたのが法人所有のクルマで、特にディーラーの試乗車が有望と考え、2021年にそのカーシェアサービスを開始した。 ディーラーにとっては来客が増えるうえ、シェア代が入り、一方、利用客は新型車を短時間ではなく、1日乗り回すことができる。双方にメリットがあり、しかもディーラーのカーシェアを利用する半数近くがクルマの購入を検討している人だという。エニカには、カーシェアでの体験後、利用したディーラーでクルマを購入したという声が多く届いている。
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レスポンス 山田清志