清水隆行「取り消してくんねーかな」現役時代の驚くほどネガティブなエピソードをぶっちゃけ<ダグアウト!!!>
2月27日に放送された野球トークバラエティ「ダグアウト!!!」(毎週火曜夜10:00-11:00、BSJapanext<263ch>)。今回のゲストは現役時代にゴールデングラブ賞4度獲得した名二塁手の仁志敏久と、最多安打のタイトルを獲得するなど左の巧打者として活躍した清水隆行の巨人コンビだ。現役時代に思わず「生意気な顔」をしてしまった“ぶっちゃけトーク”がさく裂した。 【写真】巨人軍のシーズン安打記録保持者・清水隆行が“打ち方”を贅沢指導 ■「あんまり人を怖いと思わない」仁志の強靭なメンタル 今回のMCは上田まりえと巨人ファンのビビる大木。大木は巨人ファンということもあってか、冒頭から「ついに巨人の1番、2番が来ちゃったよついに」と興奮を隠せないようすだ。上田も「ジャイアンツファンとしては胸熱じゃないですか」と、普段よりハイテンション担っていることを認める。 ゲストの2人は1995年のドラフト同期。仁志は日本生命よりドラフト2位、清水は東洋大学より3位で巨人へ入団した。まずはそんな2人に、プライベートや現役時代のエピソードといった普段は聞けない気になる話をアレコレ聞いていく。 さまざまなエピソードで盛り上がったのだが、仁志の人間性を巡っては“怖かった先輩”の話が興味深い。「怖かった先輩といえば」と質問された仁志は、「僕はあんまり人を怖いと思わない」と笑顔に。まさかの答えを聞いた大木は「凄いですね仁志さん」と思わずツッコミを入れる。上下関係に厳しいプロスポーツ界の人間とは思えない発言に、上田も驚きのあまり口が開いてしまう。 仁志は「どんな人にも意外といっちゃう。緊張感があっても入り込んでいく。いきづらい人にもいったりする」という。大木は「天性のリードオフマン」と表現したが、なるほど肝の据わり方は超一流だ。 ここで上田が、野球居酒屋「あぶさん」で偶然仁志と会ったときも「仁志さんは仁志敏久」だったという話を持ち出す。どこで会っても変わらないテンションで、驚いたという。しかしそれを聞いた清水から、「2ヶ月くらい前に飲んだ時は先に寝てた」とタレコミが。 体をそらしながら照れくさそうな笑顔を浮かべる仁志に、スタジオは笑いに包まれた。上田に「そんな可愛いところあるんですか?」と聞かれた仁志は、そのときは飲みすぎたと言い訳を始める。 しかし清水は逃がさない。すかさず「あんまりネガティブなことは言わないのに、今日はちょっとダメだなって言ってました」と追加のタレコミを入れた。その日はどうやら仁志と清水は2人とも飲みすぎてしまったようで、しばらく引きずったという。 普段は聞けないようなお酒の場でのエピソードに、巨人ファンの大木は「イイ話」を聞けて満足そうな表情を浮かべていた。 ■「楽しくて打席に立ったことがない」という言葉に隠された清水の気持ち 清水にも、彼らしいエピソードが飛び出した。“対戦してワクワクした選手”という話題に対して、清水は「『嫌だな』と思う選手はいても、ワクワクする人はいない」と語る。 嫌だなと思う選手として清水が名前を挙げたのは中日一筋32年、50歳まで現役を続けたレジェンド・山本昌。それこそ清水がプロ7年目にして初めて山本からヒットを打ったとき、悟られないようにしつつも密かにテンションが上がっていたと当時を振り返る。「生意気な顔をしていたと思う」と、懐かしそうな表情を浮かべていた。 次に大木の「この人との対決は嬉しかったという投手は?」と聞かれると、清水からは「僕は楽しくて打席に立ったことが一度もない」という言葉が。「打ちたい」というよりも「抑えられたくない」というネガティブ考えで打席に立つ方だったという清水は、「打席に立ちたいな」という思いは一切なかったといってもいいくらいだったようだ。 「打ってよかった」というより「アウトにならなくてよかった」という思え方だったため、打席に入ることを楽しみにしているというわけではなかったと明かした。ファンとしては「打ってやるぜ」という気持ちでプロの舞台に立っているのかと思いきや、清水から言わせると「それは超一流同士の話」。仁志と清水の1番、2番は“イイ当たり”にこだわっていられない役割だ。そのため、「いざとなればバント」をすることも戦略のうち。 しかし、いざベンチから指示が飛ぶと「バントのサインを出さないでくれよ」と心中は荒れてしまう。「取り消してくんねーかな」といよいよネガティブだった現役時の正直な胸の内を語ってくれた。 ■ゲストの「裏の顔」を引き出すMCの力 同番組は引退してほっと一息ついた選手が招かれる、貴重な野球バラエティ。そして本物の野球ファンであるMCだからこそ、じっくりと“ファンが気になる話”を深掘りしてくれるのが醍醐味の1つだ。 またくじでトークテーマを決めるバラエティという形式だからこそ、ゲストも決まった話題を用意してくることはない。そのためMC陣は、それぞれの手法で各選手から貴重なエピソードを掘り起こしてくれる。そうなればもちろん、“どこをどれだけ掘るか”はMC次第。 そこに関して、同番組は持ち回りでMCを務めるという形式が活きている。各人が気になるのが人間関係なのか技術の話なのか、はたまた当人の心境なのかは千差万別。飛び出してくるエピソードも、バラエティ豊かになるというわけだ。 ゲストの豪華さはもとより、「今日のMC」に注目して見ることでも面白い発見がある同番組。今後もどんな意外なエピソードが聴けるのか、MC陣の野球愛に期待したい。