醤油ボトルがTシャツに!「推し」のパワーで新しい顧客獲得につなげる「企業コラボ」
自分が「推す」商品のグッズが別の商品と一緒になって登場するなど、企業同士のコラボレーションがSNSなどを中心に話題となっている。意外とも言われるコラボ商品がなぜ次々に誕生しているのか、背景を探った。 【画像で見る】生姜もアイスもペンギンも!コラボで文房具に
推しのパワーがコラボを支える
お隣佐賀県で誕生した人気のカップ麺や、熊本産のあの牛乳が、“Tシャツ”になって登場した。 様々なコラボTシャツが勢ぞろい!販売しているのは長崎市新地町の「イオン長崎店」だ。総合スーパー「イオン」は2016年から100を超える企業とコラボし、食品や文房具などのTシャツを販売している。 このうち4月10日から九州の店舗限定で販売されているのが「九州ご当地企業コラボTシャツ」。鹿児島のアイス「南国白くま」や宮崎のジュース「ヨーグルッペ」など九州の10社とコラボしている。 人気を集めているのが福岡・北九州発祥のうどんチェーン「資さんうどん」。裏には“ぼた餅”が描かれている。 今年で8年目を迎えた企画を支えているのは、その地に住む人たちの“推し”のパワーだ。イオン九州の土谷さんは「それぞれに推しの商品、推しの企業が各県にあるので、購買につながっている」と話す。
長崎は“醤油Tシャツ”
長崎の企業とのコラボは「醤油」だ。イオンは長崎市のチョーコー醤油とのコラボを実現させた。チョーコー醤油は醤油や味噌の製造・販売などで県の内外で親しまれる蔵元だ。「Tシャツでのコラボには驚きを隠せなかった」と話すのはチョーコー醤油企画課の山田昂さん。イオン九州からコラボの話がきたのは2023年12月。Tシャツとのコラボという、これまでにない異業種とのコラボに驚きながらも醤油Tシャツの商品化にGOサインを出した。 完成したTシャツは前に3種類の醤油のボトルとアルファベットでの社名、左袖にはロゴマークがデザインされている。 山田さんは「醤油は人気商品で様々なお客が見覚えがあるので、デザインとして採用していただけたと思う」と話す。サイズはSから3Lまでの5種類で生産枚数は400枚。なくなり次第、販売は終了となる。チョーコー醤油としては「チョーコーファンの方はもちろん着て頂きたいし、逆にこのTシャツからチョーコーファンになってもらう形も期待しているので、いろんな方に着てもらえたら」と、顧客の新規開拓につながることを期待している。