初出場の成城学園、自由奔放なパス&ランニングラグビーで全国を驚かせる。全国高校選抜ラグビー大会
今季、PR(プロップ)からNO8(ナンバーエイト)に転向した染谷昌宏主将(2年)は「チームメイトの性格、プレースタイルなどを全部知っているからこそのアプローチがあります。推薦で高校から集めるチームとは違う」と話した。
また、副将のSH(スクラムハーフ)黒尾洸太(2年)は、「幼稚園から一緒にいる選手もいて、何をしたいか、どういうプレーをするのか、アイコンタクトでわかるのが自分たちの強み」と胸を張った。
仲西監督と二人三脚で、フルタイムで指導にあたるのが、幼稚園から大学まで成城学園でプレーした佐藤政HC(ヘッドコーチ/49歳)だ。他にもOBの中山匠(早稲田大学→JAL)、榎本大輝(慶應義塾大学出身)や、今年1月からは元東芝ブレイブルーパス東京のバックスリーだった大島脩平さんらもコーチングしている。
「15人制でも7人制のようなラグビーをしてほしい」と仲西監督が言うように、個を活かしつつ、ボールを展開するラグビーが成城学園の持ち味だ。染谷主将も「いい経験に終わらせずに、勝つための準備をしてきている。まだ納得する形ではないが、FW(フォワード)がハードワークしてBK(バックス)で取り切るのが成城ラグビーです」と語気を強めた。
リーダー陣は染谷主将、黒尾副将を筆頭に、他にもスクラムリーダーのPR(プロップ)荒川豊和、ラインアウトリーダーのLO(ロック)近藤裕太、部代表のPR川村巧、BKリーダーのFB(フルバック)仲西祐太(いずれも2年)がいる。仲西は監督の息子で、昨夏に「Bigman&FastmanCamp」にも参加した。CTB(センター)井出晴太(2年)も縦に強いランナーでチャンスメイクをする。
ランが持ち味のFB仲西は「父と一緒のチームにいるのは最初はやりにくかったが、今は慣れてきた。チームメイトとの上下関係や距離感はまったくありません」とコメント。
副将のSH(スクラムハーフ)黒尾は「自分たちの強みはアタック。(SHの)自分がうまくできるかがチームのアタックにそのまま影響する。相手より一テンポ速く、相手を遅らせるというプレーを全国レベルの相手にやりたい」と意気込んだ。