「マイケル・ジャクソンじゃなくていい」芸能生活50周年・関根勤が語る「貫録をつけない生き方」
大学在籍中にテレビの素人出演バラエティ番組でチャンピオンとなり、芸能界入り。そして、今ではテレビで見ない日がないほどの人気者となったタレント・関根勤。そんな彼の「THE CHANGE」とは――。【第2回/全2回】 ■【画像】永遠の名コンビ「コサキン」の貴重なツーショット! 僕も、おかげさまで芸能生活50周年を迎えることができました。今自分で振り返ってみても、本当にそんなにやってたんだって感じですね。 これだけ続けてこられたのは、自分を過大評価しなかったからなんじゃないかな。ウケようと思わない、要するに過度な期待はしないってことですね。以前、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の年末特大号でC・W・ニコルさんのモノマネをやったことがあるんですけど、これが全然ウケなくて(苦笑)。なんでこんなにウケないんだろうって思ったけど、それってウケることを期待しちゃうから、そう思っちゃうんだって気づいたんです。 天狗にはならなかった……というより、神様が天狗にさせなかった。天狗になるほどの者でもなかったんですよ。だから良かった。だから続けられたんです。 自信は失っちゃいけないけど、過大なのはダメ。評価って、自分ではなく相手が決めることじゃないですか。自分はこれに関しては強いけど、ここでは弱いとか、そういうのって誰でもあるじゃないですか。 マイケル・ジャクソンだったらどこ行ってもスターだけど、そこまでの人なんてそうはいない。マイケル・ジャクソンじゃなくていいんだってことを知るのが大切。それって、痛みを知るってことだと思うんです。やっぱり、共感力と想像力なんですよね。
三つ子の魂百までっていうけど、まさにそれ
芸能生活はちょうど50年ですが、私個人もちょうど70歳。いわゆる古稀です。ただ、(娘の関根)麻里にも「大御所感がない」ってよく言われます(笑)。 後輩にも「貫禄ないですね~」って、よく言われますけど、別に貫禄をつけたいと思ったことはないんです。ずっと子ども。もう、中二の放課後って感じ(笑)。いいですよね、中二の放課後って。結局、なんか楽しく生きようって思ってます。三つ子の魂百までっていうけど、まさにそれ。 僕らの仕事って、仮面をかぶらなくていいんですよ。たとえばサラリーマンだと、会社で係長になったら係長の、課長になったら課長の仮面をかぶんなきゃいけないじゃないですか。僕らそれがない。だからそのままでいいんです。むしろ子どもっぽいほうが、「あの人若いね」とか「感覚が若いからいいね」とかって言ってくれるんで、そのままが一番なんですよ。 家でもお父さんの仮面はかぶらなかったですね。ずっと麻里と一緒に遊んでいました。で、今は8歳と4歳の孫と一緒になってずっと遊んでます。楽しいですよ~。ただ、70歳になって二人の孫の相手は、さすがに疲れますけどね(笑)。 まだまだ落ち着いてなんかいられないですよね。僕にも目標というか夢があるんですけど、それが大好きなクエンティン・タランティーノ監督の映画に出ることなんです。 あと一作で引退されるっていわれていますけど、その作品に出たいですね~。変な合気道の達人とか、不思議な東洋人みたいな役で。そこで(ラビット関根時代にやっていた)“カマキリ拳法”をやったり(笑)。それを観てくれた人が「そうか、ここにつながるんだ!」なんて思ってくれたら、最高ですよね。 関根勤(せきね つとむ) 1953年8月21日生まれ、東京都出身。A型。T168cm。1974年、日本大学在籍中にバラエティ番組『ぎんざNOW!』(TBS)の「素人コメディアン道場」を5週連続で勝ち抜いて初代チャンピオンとなり、芸能界入り。以降、1977~1986年に『カックラキン大放送!!』(日本テレビ系)82~86年に『欽ちゃんのどこまでやるの!』(テレビ朝日系)、1985~2014年に『笑っていいとも!』(フジテレビ)など、多くのバラエティ番組に出演。その一方で、85年からは舞台『カンコンキンシアター』を主宰。芸能生活50周年を迎える今年は『カンコンキンシアター35 クドい!~烏骨鶏のジジイ参上~』(4月26日~5月6日、@東京銀座・博品館劇場)が上演される。長女はタレントの関根麻里。 THE CHANGE編集部
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