【熱海土石流3年】復興願いラーメン無償提供、交流の場提供 被災工場の麺使用、7日も123食振る舞う
熱海市伊豆山の大規模土石流の発生から3年となった3日、同市で飲食店を展開する「プレイ・アンド・ワークス・グループ」(三浦渉代表)が、被災した製麺所「コマツ屋製麺」の麺を使ったラーメンを伊豆山の旧製麺所で無償提供した。地域住民らが訪れ、復興への願いが込められた一杯を味わった。 同グループは同市渚町の中華料理店「熱海飯店」を運営する。この日提供したのは、同店の看板メニューの一つ「熱海復興夜鳴きらーめん」。新工場で事業再開したコマツ屋製麺が製造する太めの縮れ麺に、かつお節や昆布、アサリなどのうまみを凝縮した魚介しょうゆのスープが絡む。食材は熱海を中心とした業者から仕入れている。 土石流災害前まで伊豆山に住んでいた田中恵美子さん(神奈川県秦野市)は「海を感じられる味わいでおいしかった」、伊豆山在住の加藤仁実さんは「食べ慣れた麺で安心する」とそれぞれ話した。 無償提供は7日午前11時~午後3時にも行う。伊豆山(いずさん)にちなんで123食を振る舞う。三浦代表(40)は「たくさんの人の笑顔を見ることができた。交流の場を提供できてうれしい」と語った。
静岡新聞社