能登の孤立集落へ、ドローンで物資届ける試験飛行…国交省は被災状況確認に活用
国土交通省の緊急災害対策派遣隊（ＴＥＣ―ＦＯＲＣＥ）は２７日、大雨で被害を受けた石川県能登町で被災状況の調査を行った。 【写真】必死の救助…能登半島で大雨
大雨では国交省北陸地方整備局、中部地方整備局などが輪島市や珠洲市など４市町で２２日から活動している。２７日は北陸地方整備局の職員４人が同町の往古川で被災状況を確認。ドローンを使用したり、河川に下りて崩れた護岸の幅を測ったりした。班長の河村陽一さん（５０）は「被災箇所が非常に多いので、迅速かつ丁寧に調査を進めていきたい」と話していた。
一方、輪島市で２７日、孤立状態の集落に物資を届けるドローンの試験飛行が行われた。
同市下山町は大雨の影響で道路が寸断され、食料や生活物資が届けられない状態が続いている。このため、ドローンの普及や活用に取り組む一般社団法人「日本ＵＡＳ産業振興協議会」が、近くの鵜入漁港から、南西約２・５キロにある下山町の集会所にパンやアルファ米などを届けることになった。この日は朝からドローンの試験飛行や調整が行われた。輸送には約２５分かかるという。
石川県などによると、輪島市と珠洲市でこれまでに１０人の死亡が確認され、ほかに輪島市の海岸で１人の遺体が見つかっている。行方不明者は珠洲市と能登町の計２人。県は所在が分からず、連絡が取れない輪島市の４人の氏名を公表している。
