<プロ野球>選手登録・抹消回数が多い球団は?
早いもので、プロ野球のシーズン後半戦が今日(7月21日)から始まる。万全のチーム状態で臨みたいところだが、ケガ人や調子の良し悪しなどでシーズン中盤になっても思うように戦力が整わない状況にヤキモキしている球団も多いのではないだろうか。そんな中、現有戦力で何とかやり繰りし、シーズンを戦っていくのも首脳陣の腕の見せ所。前半戦に行われた出場選手登録・抹消から見えるチーム編成状況を見てみたいと思う。
■出場選手登録とは? そもそも「出場選手登録」とは、スポーツにおいて選手が出場できるように登録されることを意味する。日本のプロ野球界においても同様で、「一軍登録」などと呼ばれることもある。その一軍登録枠は、セ、パ両リーグともに最大28人で、ベンチ入り(実際に試合に出場できる選手)は、最大25人となっている。一方、出場選手登録から外れることは「登録抹消」「二軍落ち」などと呼ばれ、1度抹消されると10日間は再登録ができないルールとなっている。
■満身創痍のヤクルト 表1、2はセ・パ両リーグの登録抹消回数を球団別にまとめたもの。ヤクルトを例にみると、35人の選手が延べ38回の登録抹消で入れ替わったことを意味している。意外なことに、ケガ人続出のヤクルトにあって、その回数はセ・リーグでも下から2番目の少なさ。だが、その回数の少なさから入れ替わったケガ人の重傷度がうかがえる。さらに、入れ替わった人数も延べ38人に対して35人と複数回抹消された人数が少ないことが推測される。その内訳を見てみると、真田裕貴、村中恭兵、押本健彦の3人が最も多い2回で、残りの32人は抹消回数1回。つまり、ケガ人続出な上に使える戦力はフルで使った上での、満身創痍の戦いを強いられていることが分かる。
■4人で3本柱を支えた結果 ヤクルトとは逆に、延べ回数に対して人数が少ない=1人当たりの抹消回数が多いのが阪神で、30人中16人が複数回の抹消を経験している。表3では、登録抹消回数の上位者を示した。これを見てみても分かるように、上位を阪神勢が独占。その回数は、他球団と比較しても圧倒的だ。投手陣の入れ替えが多いのも、打撃が好調な一方で不安定な投手陣の現状を物語っている。