韓国大ヒット映画が日本公開! トップ俳優、キム・ゴウンが映画『破墓/パミョ』で大切にしたこと。
──今回の撮影現場でスタッフや共演の方々から、かけられた言葉や行動で印象に残っていることはありますか。 (まわりのスタッフから)「みんなゴウンさんのことが大好きでした!」 笑。この映画は撮りやすい映画ではなかったと思うんです......。苦労して撮った大変な映画でしたが、本当に厳しい寒さの中でみんな一緒に過ごしながらも、たくさん笑って冗談を言ったりして、撮影が終わったら美味しいものをみんなで食べてお酒を飲んだり、そういうことが好きな人が集まっているような良い現場でした。それがとても好きでしたし、楽しかったです。 ──ドラマ「トッケビ ~君がくれた愛しい日々~」、映画『辺山』、『ユ・ヨルの音楽アルバム』、いつの時代も存在感のあるキャラクターを演じ、キャリアを積み重ねてきたキム・ゴウンさん。30代を迎え、10代20代前半と比べて、仕事への向き合い方に変化はありますか。 立ち振る舞いや心構えというのは常に変わっていません。10代の頃はまだ学生で20代前半からいまに至るまで、この俳優という職業を与えられたことに感謝しています。それと同時に続けられてきたことに対して不思議だなと思う気持ちも共存していますね。 20代の頃はちょっと心が不安定なときもあったり、目の前で起こっていることに対して焦ったりしたこともあるんですけれども。10年間の試行錯誤を経て、30代になってからはもう少しミスとか間違いも減ると思いますし、もう少し余裕のある見方や態度、向き合い方というのがわかって、仕事もフレキシブルに柔軟性も持ってできるようになってきたと思います。いままでの経験があったからこそ、いまの30代を迎えることができたと実感していますね。体力だけは落ちてますけどね......笑。 ──最近リラックスしたい時は、どんなことをしていますか。 何もしません......。横になりたいです笑! 仰向けになってリラックスしながら天井を見るのも好きですし、寝られるときはなるべく寝て休んでいます。 ──フィガロジャポンは、アールドゥヴィーヴル(暮らしの美学)の考え方を大切にしています。キム・ゴウンさんにとっての「豊かさ」とはどんなものでしょうか。 小さい頃から"些細なことで大きな喜びを感じることが、自分の人生を豊かにしてくれる"という考え方を持っています。例えば、美味しいものを食べると飛び跳ねるくらい嬉しかったり、面白いものを見たときにお腹がよじれるほど笑ったりするんですね。そういう日々のささやかな瞬間が本当に好きで、幸せだと感じることが結構あります。実際そういうことが私を幸せにしてくれていますし、その一つ一つが集まって人生を豊かにしているような気がします。なので私の大きな目標は「今日をしっかり、豊かに暮らしたい」ということです。明日のことを先に心配したりあらかじめ考えたりするよりは、今日をしっかり豊かに生きていきたいですね。