斎藤知事の“パワハラ・おねだり体質”告発文書…兵庫県議会で51年ぶり百条委員会の設置決定 専門家「百条委の場合は出席拒否や偽証で罰則…本当のことを言わざるを得ない」
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いま兵庫県が斎藤元彦知事をめぐり揺れています。きっかけは、斎藤知事のパワハラや「おねだり体質」などを告発した文書。告発について斎藤知事は「事実無根」としていましたが、6月13日、兵庫県議会で「百条委員会」が設置されることが決まりました。一体何が起きているのでしょうか? (兵庫県議会の様子 6月13日)「白票が多数であります。よって本動議は可決されました」 13日、兵庫県議会で知事の疑惑に対する百条委員会の設置が決まりました。県議会での設置は51年ぶりです。 問題の発端は今年3月、兵庫県の西播磨県民局長だった男性職員が一部の報道機関や県議会議員に送った「斎藤元彦兵庫県知事の違法行為等について」という表題の内部告発。 (告発文書より)「知事のパワハラは職員の限界を超え、あちこちから悲鳴が聞こえてくる」 文書には、斎藤知事による職員へのパワハラの実態などが記されていました。文書などによりますと、去年11月に知事が兵庫県立考古博物館を訪れた際、自動車進入禁止だったため施設の入り口の20mほど手前で公用車を降りることになったといいます。この際、知事は歩かされたことを理由に担当者をどなり散らし、その後は一言も口をきかなかったというのです。告発文では他にも… (告発文書より)「斎藤知事のおねだり体質は県庁内でも有名」 県内の企業を視察した際に高級コーヒーメーカーを受け取っていたなどと記されています。この告発文について斎藤知事はこのように話しました。 (斎藤元彦知事)「事実無根の内容が多々含まれている。ありもしないことを縷々並べたような内容。嘘八百を含めて文書を作って流すという行為は、公務員として失格です」 ところが後日、県が告発文の内容についての調査したところ、県の幹部が文書に書かれていた企業からコーヒーメーカーを受け取っていたと認定したのです。 さらに一部の県議が県の職員約300人を対象に独自のアンケートを実施したところ、 回答した21人中、7人が知事のパワハラを訴えたということです。今年3月に知事が出席したイベントで授乳室が知事の個室として使用されたため、授乳室として使うことができなかった、という回答も。これについて知事は… (斎藤元彦知事)「その部屋が授乳室であることは私は認識を正直していなくてですね…。結果的に県民の皆さまにご迷惑・ご不便をかけたことはおわび申し上げます」 知事が「嘘八百」と言い切った告発文に事実が含まれていたことを受け、県は第三者委員会の設置を決めました。 さらに13日、兵庫県議会でさらに強い調査権限を持つ百条委員会の設置が可決されました。 百条委員会の設置について、専門家はこう話します。 (神戸学院大学 中野雅至教授)「通常の議会の質疑であれば真実を明らかにされないんだけども、百条委員会の場合は出席拒否したら罰則がつくとか、偽証になったら罰則がつくとか。だから、本当のことを言わざるを得ないので、追い詰めるには格好の場なんですよ」
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