得点力不足で最下位低迷の西武…「将来の首位打者候補」は救世主になれるか
若手には大きなチャンス
向上心旺盛な若武者は、通算2000安打を達成した球団のレジェンド・栗山巧に自主トレ参加を志願。打撃練習を熱心に見つめて分析した。練習後はその日の気づき、栗山から受けた助言をノートに細かく綴った。自主トレ中は「マシンで1日5箱」(約500球)のノルマを毎日敢行。打撃の質と量の両方を追い求めた。 かつて、「山賊打線」と形容された破壊力抜群の打線で2018、19年とリーグ連覇を飾ったが、近年は打線の得点力不足がネックになっている。外野の3枠を固定できないシーズンが続き、今季は中軸として期待されたヘスス・アギラー、フランチー・コルデロの両助っ人が打撃不振でファームに降格した。戦力的には苦しい状況だが、チャンスを与えられる若手は大きなチャンスだ。 西武は中村剛也、栗山を筆頭に、秋山翔吾(広島)、浅村栄斗(楽天)、山川穂高(ソフトバンク)、森友哉(オリックス)と球界を代表する強打者を輩出してきた歴史がある。秋山は大卒2年目の12年に自身初の規定打席に到達し、打率.293、4本塁打、37打点、10盗塁をマークしている。大卒で同期入団の森下翔太(阪神)、萩尾匡也(巨人)が存在感を示している中、蛭間も負けられない。外野のレギュラーで一本立ちし、チームに不可欠な存在になれるか。 写真=BBM
週刊ベースボール