2023年日本アマ優勝者、中野麟太朗のスウィングを解説!【注目の次世代選手スウィング図鑑】
若手の台頭が目覚ましい近ごろの男子ゴルフ界で、輝きを放っているのがアンダー22の世代。2024年2月20日号の「週刊ゴルフダイジェスト」では、目澤秀憲コーチが注目のアマチュア3選手のスウィングを解説している。「みんゴル」ではそのうちの1人、中野麟太朗選手のスウィングをピックアップ! 中野麟太朗のソニーオープン・イン・ハワイでの連続写真はこちら
リストを使わず「長く球を押す」スウィングは理想形のひとつ
ジョン・ラームのようなショートトップが特徴的ですが、それでも飛距離が出るのは「下半身の使い方がうまいから」でしょう。切り返しで明確に下半身からスタートできていて、しかも動きが大きくて速い。左足を踏み込んですぐ左ひざを開くようにしながら大腿部全体を外側に回し、その後で左足を伸ばしながら左腰を回しています。 この “左大腿部を左に回す動き”は、少し前にPGAツアーで教え子が次々に活躍して話題になった、ジョージ・ガンガス氏が強調していた動きのひとつで、ガンカス氏は「必ず飛距離を伸ばす」コーチと呼ばれていますから、これができるということは飛距離のポテンシャルは高いはずです。ただ、かなり筋力がないとこの動きは難しいため、一般アマであれば、とにかく「下半身から動かす」というところを参考にするといいと思います。 彼は元々、手首の縦方向(コックする方向)の可動域が狭くて、それが悩みのひとつだったそうですが、高校生のときに出会って今も師事するコーチ(編集部注:坂詰和久プロコーチ)から、「動かないところは無理に動かさなくていい」という指導を受けてスウィングがよくなったと聞きます。 確かに切り返し以降の動きは、広背筋や大臀筋などの大きな筋肉をうまく使って、あまり手首を使わずにクラブの加減速を行っています。インパクトはボールとの距離が十分に取れていて、どこか全盛期のタイガーを彷彿とさせますし、インパクトゾーンが長くて、現代スウィングの理想形のひとつと言っていいと思います。 PHOTO/Hiroyuki Okazawa、Blue Sky Photos ※週刊ゴルフダイジェスト2024年2月20日号「次世代選手のスウィング解説」より
週刊ゴルフダイジェスト
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