ゆっきゅん、尊敬する現代詩人との対談で「え、かっこいい…」。
ゆっきゅんの連載「ゆっきゅんのあんたがDIVA」。詩人の小野絵里華さんをお相手に迎えた対談の第3回目です。本職DIVAと詩人の共通項は意外 (?) に多くて…? 自分のことを詩にする葛藤! 他人の意見をどう受け止める? ゆっきゅん (以下、ゆ) :小野さんにとってのDIVAは誰ですか? 小野絵里華 (以下、エ) :難しい質問ですね…みんな誰かしら思いつく人がいると思うんですけど、まったく思い浮かばなくて。自分にしか関心がないのかなって、急に不安になりました。 ゆ:それでいいんです。だって詩集のタイトル『エリカについて』ですよ! 小野さんのDIVAは、やっぱりエリカということで! 小野絵里華さんの詩集『エリカについて』 (左右社) 。 エ:上手にまとめていただいて (笑) 。でも、すごい自己主張が強い人間みたいじゃないですか? ゆ:それでいいんです! 小野さんの詩は、絶対このタイトルで正解ですよ! エ:作品名から、普段から自分語りばかりしている人という印象を持たれます (笑) 。ちなみに、歌詞の主人公はフィクションですか? それとも自分の延長に近い? ゆ:作品にもよるけど、他人と言い張ってみるものの、出発点は自分の感情にあることが多いかな。 エ:私は全部私のことですって言っちゃいます。 ゆ:え、かっこいい……。 エ:本当に自分のことしか書いていないという感覚なんです。フィクションなのに。でも、きっと読者や聞き手になってくれている方は、作者がなんと言おうと、本当のことをちゃんとわかってくれているのだと思います。 ゆ:そうですよね。ファンってそういう存在ですから。ちなみに小野さんは、同じ詩人だったらどんな方が好きですか? エ:好きな詩人はいっぱいいて。学生時代は富岡多恵子さんがすごくかっこよく見え、かなり読み漁ってました。そのあと富岡さんは小説のほうに行かれたんですけど。 ゆ:じゃあ、小野さんのDIVAは富岡さんかもしれないですね。 エ:強烈なんです。詩だけでなくエッセイとかも面白いです。詩人でフェミニストで、とにかくやることなすことすべてがかっこよかった。昔のお写真でたしかタバコを吹かしているのがあるんですけど、ファッションもとてもスタイリッシュ! ゆ:見てみたいです。詩集以外の本もよく読まれますか? エ:もちろん読みますけど、本格的に本を読むようになったのは大学院に入った頃かな。 ゆ:私と一緒です! エ:読むと学びがあって面白いですけどね。でも、言葉より風景を大事にしている人は、本を読むまでに時間がかかりますよね。 ゆ:…周りから読書家だと思われているわりに、あまり本を読めていない自分を肯定できました…! おの・えりか 詩人。東京都出身。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。2010年に『ユリイカ』 (青土社) の新人賞を受賞。’22年に第一詩集『エリカについて』 (左右社) を刊行。’23年に同詩集で第73回H氏賞を受賞。 ゆっきゅん 1995年、岡山県生まれ。青山学院大学文学研究科比較芸術学専攻修了。2021年からセルフプロデュースで「DIVA Project」をスタート。インスタ、Xは@guilty_kyun ※『anan』2024年6月26日号より。写真・幸喜ひかり 文・綿貫大介 (by anan編集部) あわせて読みたいanannewsEntame 金原ひとみ×ゆっきゅん「大人にこそバイト先が必要」な理由2024.5.1anannewsEntame ゆっきゅんが思う「恋と友情の違い」 って? 2024.4.24anannewsEntame ゆっきゅん×柴田聡子「世に出して恥ずかしくないものは…」 創作はエゴの塊…2024.4.17anannewsEntame 浜崎あゆみ、宇多田ヒカル…個性豊かな歌姫たちも台頭! 識者が語る“Y2K…2024.2.3ananwebEntame ゆっきゅん「頑張りたい人を応援したい」生活を彩るディーバアルバム完成2022.4.3