滝藤賢一が仲代達矢が主宰する超難関「無名塾」に入塾できた理由「“これイケるかも”って思ったんです」
21歳で「無名塾」に入塾
その後、21歳の時に俳優・仲代達矢さんが主宰する俳優養成所「無名塾」に入塾した。 「『無名塾』に入塾したのは黒澤明作品で仲代さんを観ていたことと、役所広司さんがいらしたこと。授業料がタダだったというのも大きかったです」 入塾するには5日間に及ぶ入試を突破しなければならなかった。 「そもそも受ける気はあんまり無かったんです。だって1000人くらい受けて2、3人しか取らないって応募要項にも書いてありましたし。それに受験料も1万円。受からないのに1万円というのが……。でもあの頃、世界中を旅していた幼馴染みが日本に帰ってきていて、その彼に“いいから(願書を)出せ”って言われて、無理矢理出させられたんです。それで受けたら、1次、2次って受かっていくもんですから、“やっぱり俺はスゲエな~”って勘違いして(笑)。で、3次試験が3日間あったんですけど、その時には“これイケるかも”って思ったんですよ。だから、彼がいなかったら無名塾を受けていないし、いまの僕もいないと思います」 ここでも滝藤さんを動かしたのは、根拠の無い(?)“自信”であった。超難関を突破した滝藤さんだったが、「無名塾」に入ったものの、その“自信”はすぐに砕かれることになる……。 滝藤賢一(たきとう・けんいち) 1976年11月2日生まれ、愛知県出身。2000年『BULLET BALLET/バレット・バレエ』(塚本 晋也監督)で映画デビュー。映画「クライマーズ・ハイ」(08)で一躍脚光を浴び、以降 数々のドラマ、映画、CM 等で幅広く活躍。主な映画出演作に『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツら を解放せよ!』(10)、『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』(14)、『64-ロクヨン-前編/後編』(16)、『孤狼の血 LEVEL2』(21)、『ひみつのなっちゃん。』(22 )、『ミステリと言う勿れ』(23)、『若き見知らぬ者たち』(24) 、主な出演ドラマには『外事警察』(09)、『梅ちゃん先生』(12)、『半沢直樹』(13)、『君と世界が終わる日に』(21)などがある。 鈴木一俊
鈴木一俊