6月会合で日本銀行が選択した円安抑制“プランB” は何を狙うか
日銀は6月の政策決定会合で円安抑制に対するゼロ回答を避ける必要があった(polkadot_photo/shutterstock)
2024年6月の金融政策決定会合において、日本銀行(以下、日銀)は国債買い入れの減額方針を決定した。次回7月会合までの間に債券市場参加者会合を開催してヒアリングを実施し、今後1~2年間の減額計画を策定し、7月会合で発表する運びとなった。 筆者は、今回の決定の背景には、日銀が金融政策による円安対応を迫られたことがあるとみている。言い換えれば、日銀は円安抑制策の“プランB”として、国債買い入れの減額をまず選択した印象だ。以下、今回の決定会合について考察してみたい。 今回の会合で最も重要なポイントは、日銀の植田和男総裁が円安に関する認識を大きく変更した点だ。その証左は、記者会見での円安に関する言及にも如実に表れている。
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宮嶋貴之