愛知・海パン一丁のゆるキャラ「いもメン」 ── 衝撃なビジュアルで人気じわり
愛知県大府市特産の「木の山芋(このやまいも)」をモチーフにしたゆるキャラ「いもメン」をご存知だろうか。まるで足ふきマットのような灰色のマスクに“芋”の文字、至るところから毛が生え、さらには海パン一丁の半裸姿でたるんだお腹が丸見えという衝撃的なビジュアル。当初は「気持ち悪い」という声が目立ったものの、じわじわと人気が浸透し始めている。
ゆるキャラグランプリを目指して半裸を卒業
いもメンは2013年に「芋」という映画のPR映像で誕生したキャラクター。その際、映画以上に注目が集まり、テレビ番組などにも取り上げられたことから、以降ゆるキャラとして本格的に始動。木の山芋の生産者の方と仲良くなったことから、大府市のイベントに呼ばれることも多く、大府市の非公認キャラクターとして、地域に根差した活動を続けている。ちなみに年齢は19歳。喋れるというのも他のゆるキャラとは一線を画している。 当初は海パン姿が主流だったが、ゆるキャラグランプリにエントリーするも「肌が露出しているキャラクターはエントリー不可」と突き放されたため、最近は赤いつなぎを着て登場することがほとんど。海パン姿にこだわりはなかったのだろうか。本人に、「もう海パン姿にはならないのか」と尋ねると、「あれ恥ずかしいんで…」と、意外な返答。しかしすぐさま、「要望があれば海パンにもなりますよ!」と、サービス精神旺盛で、なんとも自由度の高いキャラクターだ。ちなみに、進化バージョンとして四足歩行の通称「いもっしー」に変身することもある。
43分のドキュメンタリー映画を自主制作
驚くことに、いもメンは実は映画監督という肩書きを持つ。自身の密着ドキュメンタリー映画「THE 芋MEN」が完成したということで、去る11日に鶴舞のアートスペース、K.Dハポンで上映イベントも開催された。 当日は、いもメン本人と、劇中にも登場する岡崎市のご当地キャラクター・オカザえもんが来場者を出迎え、オカザえもんは得意のテルミン演奏を披露。二人のトークショーも行われ、独特のコンビネーションで会場を沸かせた。いもメンはオカザえもんのイベントにたびたび押しかけているため、オカザえもんのいもメンに対する印象は、「よく来てる」だそう。さらに「愛知を盛り上げるのはよいかな」と、いもメンの存在を認めているようだ。 上映された映画は、さまざまなイベントに出没するいもメンを舞台裏から追いかけたドキュメンタリー。ライブイベントに登場したり、アイドルに想いを寄せたり、また、いもメンの格好に着替える(?)シーンも出てくるなど、会場に戸惑いと笑いをもたらした。映画はコンテストに応募するため、今後の公開は未定。 イベントに参加した名古屋市内在住の27歳女性2人組は、「テレビで見た時は半裸で気持ち悪いと思ってたけど、赤いつなぎを着てるとちゃんとゆるキャラに見えますね。映画ではアイドルに恋したりして人間臭くもあって面白かった」とコメント。いもメンのTシャツを着た30歳の女性ファンは、「気持ち悪さがくせになるんです。オカザえもんやふなっしー、やななとか、ブラックな部分があるキャラが好きで。でも断然いもメンが好きです!特に海パンバージョンが!」と熱い想いを語った。
しがらみにとらわれず、面白いことをやっていきたい
いもメンの今後の目標は「大府市を盛り上げていくこと。あとはしがらみにとらわれず、面白いことをやっていきたい。これからはオカザえもんさんに頼らず、自分の力でやっていけるように頑張ります」とのこと。 見た目とは裏腹に、こういった実直さもまた魅力のひとつかもしれない。果たしていもメンは、全国区の人気を誇るふなっしーやオカザえもんに続くことができるだろうか。いもメンの出演情報は、ツイッターやフェイスブックでチェックを。 (編集プロダクション エディマート)