ウィズセキュア、「WithSecure Luminen」ローンチ--生成AI利用でセキュリティ対策を効率化
フィンランドを拠点とするWithSecureの日本法人ウィズセキュアは5月24日、生成AIをベースとしたツール「WithSecure Luminen」のローンチを発表した。セキュリティチームの人的リソース不足という課題を抱える企業・団体にサイバーセキュリティにおける効率的な改善を提供する。 Luminenは、大規模言語モデル(LLM)機能を活用することで、ITセキュリティチームが人的リソースに制約のある環境でも作業負荷を管理できるようにし、生産性の向上を促進する正確で実用的な対策を推奨する。Luminenが搭載する高度なアルゴリズムは、セキュリティインシデントの詳細な分析、アクションの自動化、状況に即した深いインサイトを提供する。 これにより、セキュリティ管理者の負担を軽減し、セキュリティの専門家でなくても複雑なサイバーセキュリティの状況に自信を持って適切な対策を講じられるようにナビゲートするとウィズセキュアは説明する。 Luminenは追加費用なしで「WithSecure Elements Cloud」プラットフォームで利用できる。 Luminenの主なメリットとしては、(1)限られたリソースでの効率の最大化、(2)高品質と比類なきユーザビリティー、(3)プライバシー規制への妥協なき準拠ーーがある。 (1)において、Luminenの生成AI機能は、ITセキュリティチームが防御する際の生産性を大幅に向上させ、企業・団体がサイバー脅威から自らをより効果的に防衛することを可能にする。 (2)では、処理済みのデータと事前定義済み/テスト済みのプロンプトオプションを使用することで、不適切なプロンプトによる誤った対策の推奨というリスクを低減する。こうした構造化されたアプローチにより、延々と続くチャットのようなインターフェースが不要になり、Luminenの機能を理解しやすくする。また、WithSecure Elements Cloudに既にある製品に完全に組み込まれることを可能にする。これにより、人間がサイバーセキュリティにおいて優れた能力を得るためのハードルを下げることができるという。 (3)において、WithSecureは欧州を代表するサイバーセキュリティ企業として、世界で最も厳しいプライバシー基準を順守する。LuminenはLLMのモデルにとらわれず、ユーザープロンプトからのデータを使用せずに継続的に改善される実証済みの基礎モデルを利用している。生成AIモデルは各ユーザー組織専用のものであり、組織間でのデータエクスポージャーのリスクを排除するという。 WithSecureは、AIの責任ある使用に取り組んでおり、エネルギー消費や環境への影響を最小限に抑えると同時に、高品質の基準と厳格なプライバシープロトコルを維持していると同社は強調する。