女子初の対抗戦に菅原美優「格闘技をやっている以上“負けてよかった”なんか絶対にない。今回は結果にこだわる」【K-1×RISE】
3・20「K-1 WORLD MAX」でRISE女王・宮﨑小雪を迎撃
K-1とRISEの10対10の対抗戦が「RISE ELDORADO 2024」(3月17日、東京・東京体育館)と「K-1 WORLD MAX」(3月20日、東京・国立代々木競技場第一体育館)の2大会に渡って行われる。 「K-1 WORLD MAX」では女子では初となる対抗戦で、K-1 WORLD GP女子アトム級王者の菅原美優(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)がRISE QUEENアトム級王者の宮﨑小雪(TRY HARD GYM)を迎え撃つ。試合を控えた菅原に話を聞いた。 ◆ ◆ ◆ まずは女子では初となる対抗戦への率直な思いを聞かせてください? 「素直に“うれしいな”と思うのと、K-1の代表ということでいつもと違うプレッシャーがあります。なんかうまく伝えられないんですが、対抗戦はチーム競技だと思っているので“自分だけの勝敗じゃないな”という感じです。そう考えるとみんなの足を引っ張れないというか。そういう面でいつもと違う緊張感とプレッシャーはいつも以上に感じました」 そういうプレッシャーに対する耐性は以前よりできていますよね? 「できています。だから新しい感じ。やっとプレッシャーや緊張感に慣れたところで、また違う形の緊張感が出てきて…。“どうしようかな?”とはならないですが“気を引き締めないとな”というか。いつも以上に考えるというわけではないですが、怖さが出ましたね。今までは負けた時に応援してくれる方に申し訳ないという気持ちはもちろんありました。応援してくださる方からは負けた時に“勝ち負けよりも私が頑張っている姿を見るのが好きだから応援しているんだよ”という励ましの言葉をいただくことがあって、とにかく頑張って自分がやるべきことをやって、そこに結果がつながらなかったら自分が弱かっただけだし、もっともっと頑張っている姿を見せて、ここからまたもっと上に行くストーリーをファンの人、応援してくれる人に見せられたらいいなという思いがありました。これは甘えではありますが、そういう気持ちでいたんですね。でも今回はただのスーパーファイトとは違うし、自分が負けることでK-1という団体が何か言われてしまうかもしれないし、そういうことを思うと試合に対する恐怖はいつも以上にありましたね」 今まで恐怖というものを感じたことは? 「なかったです」 では今回は新たに恐怖が加わった? 「そうですね。誰かに迷惑をかけてしまったらどうしようという不安というか。頑張るだけじゃダメ、頑張ったからいいというわけではないなと。勝ちにこだわっていかないといけないというか、そういうことを会見では改めて感じました。全部分かった気にはならないですが『THE MATCH 2022』に出ていた選手たちの思いだったりも少し感じて。なんか新しい、今までにない試合前の感覚ですね」 ここを乗り越えたら怖いものなしなのでは? 「そうですね。この大きな壁を越えたら、いろいろな見え方が変わってくるんだろうなとは思うので、そのためにも越えなきゃいけない壁だなっていうか」 今までそうやって壁を越えてきた印象がありますが。 「はい(笑)。なので、あまり、いい意味で気負わず自分らしく行きたいと思っています。会見では煽られるかなと思ったし、ひどいこともたくさん言われるかと思って心構えはしていたんですが、特にそういうものはなかったので、逆にじわじわきていますね(笑)」 挑発されたらこっちも一気に火が付いたかも? 「“よし! 行くぞ!”という感じよりかは今は洞窟の奥でこそこそ準備する感じ(笑)。じわじわとしっかり1個ずつ準備しようと思いました。いつも以上に慎重に気を使って、自分を作り上げていけたらなと思っています。どんなとらえ方をしてもらってもいいんですが、集大成的な、今までキックをやってきた時間をすべてかけるくらいの気持ちで挑もうと思っているので。覚悟は決まったのでじわじわやっていきます」 会見でのフォトセッションで並んだ時に意外と身長差がないなと思いました。宮﨑選手がヒールの高い靴を履いていたからなのですが、そこは気づいていましたか? 「はい。自分はいつもは結構高い靴や底のある靴を履いていったりするんですが、今回はあえてヒールを履いてくるのをやめようと思ったんですよ。やっぱり“でかいな”と思われたら印象がつくと思うので、身長は出さないでおこうと思って、会見にはぺたんこの靴で臨みました。向こうがヒールを履いて、自分はぺたんこでもちょっと自分がでかいくらいでしたね。実際に計量の時に裸足で並んでみて“やっぱでかいな”って思われるくらいでちょうどいいかなって思っているんです。なんだかんだ、本人を目の前にしたときの感覚ってあると思うんですよ。自分は結構そういうのを見ますし。それが大きなポイントになるとかは全くないとは思うんですが、ちょっとしたあれですよね。あとは意外と目を合わせてこないなと思いました」