【王者・神戸に完敗の川崎が直面したもの(2)】“川崎山脈”を築いた最終ライン全員が2桁スプリントを記録する中で、他ポジションは……神戸MF佐々木は17回記録も「少ないな」と対照的
国立競技場のロッカールームで、川崎フロンターレの左サイドバック、佐々木旭は自問自答を繰り返していた。昨シーズンの王者、ヴィッセル神戸のホーム扱いとなる16日のJ1第18節。1点のビハインドで迎えたハーフタイムだった。 ■【画像】国立競技場を青く染めた! 神戸戦に駆け付けた、川崎フロンターレサポーター■ 前半を振り返れば、川崎が放ったシュートはわずか1本。しかも枠外だった。対する神戸のそれは、43分のFW武藤嘉紀の先制弾を含めて9本を数えていた。 「相手からしてみれば、怖くないかなと思った。やはり仕掛けなきゃいけないし、もっとシュートを打たなきゃいけない。なので、思い切って前に出ていこう、と」 佐々木の決意を物語るように、後半は川崎の左サイドが活性化した。シュート数そのものは2本だったが、71分にペナルティーエリアの左角あたりから佐々木が放った一撃は、日本代表GK前川黛也にキャッチされたものの枠をとらえた。 川崎を率いる鬼木達監督は、神戸戦で“初めて”となる陣形をピッチへ送り出している。最終ラインに右から大南拓磨、ジェジエウ、高井幸大、そして佐々木を配置。身長192cmの高井を筆頭に、全員が180cmを超える4人をそろい踏みさせた。 名古屋グランパスに勝利した2日の第17節でも、右サイドバックと両センターバックの3人は同じだった。その試合で累積警告による出場停止だった佐々木は、長身の4人で形成される顔ぶれに「やりにくさはあまりないですね」とこう続ける。 「そのなかでも、やはり自分と(大南)拓磨くんは前への推進力というのも求められるので、もっともっとそこは出していかなきゃいけなかった」
■最終ライン全員がスプリントで2桁以上
不思議な数字もある。午後2時のキックオフ時の気温が27.5度と、汗ばむような暑さで行われた一戦。川崎のスプリント回数は、大南が12回、高井が13回、ジェジエウが11回、そして佐々木が13回と最終ライン全員が2桁をマークした。一方で他のポジションでは、途中出場のFWマルシーニョの10回が最高だった。 「自陣へ戻る回数の方が多かった、という印象があります。そうなると同じスプリント1本でも疲労感が全然違ってくる。もっと自分たちがボールを握って、自分たちが攻めているゴールに向かって走る回数を増やしていかなきゃいけない」 走れば勝てる、というわけではない。ただ、勝ったチームは例外なくよく走る。67分の出場時間で、両チームを通じて最多となる17回を数えた神戸のMF佐々木大樹は「少ないな。前半でそれくらい走らないと」と自分へ矢印を向けている。 ロングボールなどで相手に走らされた末に、体力を消耗する悪循環を回避するにはどうすればいいのか。佐々木は後半の戦い方をヒントにあげる。 「僕たちはボールをもちたいチームではありますし、難しいところはありますけど、それでも相手のボールを奪わないことにはボールももてない。その意味でもどこでボールを奪うのかといった点や、あるいは球際の強さとういったところに、もっとこだわっていかなきゃいけないと思っています」
■前に出て仕掛ける勇気
うまい選手がそろうチームが、ハードワークも徹底したときに身にまとう強さを神戸は教えてくれた。幸いにも川崎には長身カルテットで組む最終ラインというオプションも生まれ、前に出て仕掛けるための勇気を自ら思い出せる選手たちもいる。 8個目の黒星の代償といってもいい収穫を、今後に巻き返すための材料にしていけるかどうか。アルビレックス新潟のホーム、デンカビッグスワンスタジアムに乗り込む22日の次節で、今シーズンのJ1戦線は折り返しを迎える。現時点で残りは20試合。元王者の意地を込めた反撃へ。ギリギリで間に合う状況にある。 (取材・文/藤江直人)
サッカー批評編集部
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