平和奏でる被爆バイオリン、祖母が習った教師所有…被爆3世ピアニストが広島で共演へ
「ピアニストとして何かメッセージを残せるようになりたい」。常々そう考えていたこともあり、実現に向けて動き出した。この被爆バイオリンの演奏経験があり、霜子さんとも交流がある広島県育ちの高校3年安塚かのんさん(17)(東京)に共演を持ちかけた。 コンサートでは、ドビュッシーが第1次世界大戦中に作曲した「ヴァイオリン・ソナタ」も演奏する。三原さんは「音楽を存分に楽しめない戦争中の葛藤を表現した曲を演奏することに意味があると思う」と語る。
会場は、原爆ドームそばの「WAKOゲバントホール」(広島市中区)。「音楽が続けられる平和な時代を」と願う霜子さんも会場に駆けつける。 三原さんは「今回のコンサートは特別。必ず成功させて、祖母の思いをつなげていきたい」と意気込む。