西勇輝が小林繁以来2000投球回、完封リレーで阪神2戦連続サヨナラ
◆JERAセ・リーグ 阪神1×―0DeNA(21日・甲子園) 2戦連続のサヨナラ勝ちに、虎党は歓喜に揺れた。阪神・岡田彰布監督(66)は完封リレーの投手陣に感謝。前回登板で今季初完封勝利した先発・西勇が、この日も7回6安打無失点の力投でチームを鼓舞した。初回を投げ終え、球団では83年の小林繁以来、41年ぶりに2000投球回を達成。右腕は「ヒーローいけると思ったけど、いかれへんかった」と4勝目は逃したが、チームの勝利に笑顔。将は「コントロールいいから、長打を浴びない」と目を細めた。 0―0の8回から中継ぎ登板した桐敷は1死一、二塁のピンチを招いたが、代わった漆原がオースティンを三ゴロ併殺打に斬ってガッツポーズ。指揮官は「ランナーを背負っても結構落ち着いて投げているし、コントロールもいい。ほんと貴重よ」と賛辞を贈った。9回は石井が先頭打者を出したが、後続を3者連続三振。勝利の道筋をつくった。 その裏2死一、二塁から小幡が右前適時打を放ち、二塁走者の植田がサヨナラの生還。だが、最近の試合で目立っていた消極的走塁に憤る岡田監督は、「あんなん止めたら、もう辞めるよ、俺はもう」と険しい表情も。試合前のミーティングで「もっと点を取ろう」と気合を入れ直して臨んだリーグ再開初戦も、難敵ジャクソンに苦しめられ6安打1得点。「やっぱり、野手がもうちょっと頑張らなあかん」と苦言を呈した。 3連勝で首位・広島と1・5ゲームに接近。不振で2軍調整していた大山が1軍昇格即2安打と明るい材料も。何より投手陣の踏ん張りがチームに勇気を与えた夜だった。(中野 雄太)
報知新聞社