高市早苗氏に〝包囲網〟リーフレット送付問題、首相が選管に「追加対応」求める 自民総裁選での急伸に他陣営が焦り?
自民党総裁選(27日投開票)で、高市早苗経済安全保障担当相(63)の政策リーフレット問題による対立が先鋭化している。世論調査などで高市氏の急伸が伝えられるなか、岸田文雄首相(党総裁)らが、総裁選挙管理委員会に「追加対応」を申し入れたことが〝高市潰し〟〝高市包囲網〟と批判されているのだ。選挙戦は、石破茂元幹事長(67)と小泉進次郎元環境相(43)を含めた三つどもえの様相だが、政策論争に立ち戻れるのか。 【写真】おすすめのハードロックは?趣味について答える高市氏 「泥沼化」に懸念 «高市さんの急伸で、他陣営が卑劣な「高市潰し」か» 高市氏の推薦人に名を連ねた山田宏参院議員は、X(旧ツイッター)で激怒した。 地元が同じ加藤勝信元官房長官(68)の推薦人である小野田紀美参院議員もXで«ルール決定前に発送したものがルール後に着いたからペナルティ? 無茶苦茶ですよ»と指摘した。 党は「カネのかからない総裁選」を打ち出し、選管は4日、告示前後を問わず文書類の郵送や書籍の配布などの禁止を通知した。これに基づき選管の逢沢一郎委員長は11日、高市氏を口頭注意した。 石破氏の推薦人の平将明広報本部長代理は16日、BS日テレ番組で、高市氏支持の拡大はリーフレットを全国党員らに郵送したことが要因の一つとし、「他陣営は一切出していない。それが影響したとの分析もある」と主張した。 高市氏側は、リーフレットの完成は出馬が不透明だった7月末で、選管の通知があった今月4日時点で発送は完了していたと反論した。 だが、岸田首相ら党執行部は「毅然とした対応が必要」として逢沢氏に新たな対応の検討を指示したという。 党関係者は「党執行部のガバナンス欠如も深刻だ。このままでは、足の引っ張り合いと見られる」と困惑する。 ベテラン議員は「今回の総裁選は改革の道筋と政策論争を示して『自民党再生』を国民に納得してもらう意味もある。高市氏は確固とした国家観と練られた政策に強みがあるだけに、一刻も早く政策論争に立ち戻るべきだ」と語った。