全米に広がる“イチローロス”「プレーを続けて欲しかった」
またシカゴ・トリビューン紙は、カブスの名将、ジョー・マドン監督とイチローとのエピソードを、マドン監督の「彼はバットを使えば野球のフィールドでしたいことをなんだってできる」とのコメントを引用して取り上げている。 同紙は「メジャーリーグ19シーズンで3089安打を放ったイチローの引退は、マドン監督にとって2009年オールスターゲームの前にあったセントルイスのレストランでの素敵な記憶をよみがえらせた」と紹介。 「彼にワインのボトルを持っていって、次の夜の試合の1球目にホームランを打つようにリクエストしたんだ。彼は受け入れたよ。1球目が来て、彼はライト線へ向けて打ち叩いて、ボールは曲がってファウルになった。そのままフェアだったら、彼は、もしかしたらそれを確かにやり遂げることができたかもしれない」というマドン監督の声を伝えた。 マドン監督は、エンゼルスのコーチ時代にイチロー対策として、内野手を中央に並べて安打を放つ場所は、左翼手の前のみというシフト守備を採用している。だが、「彼はバットを使って野球のフィールドでしたいことをなんだってできるんだ」と効果がなかったという。 また記事では、「スズキはカブスの投手を相手に多くの成功を収めている」とし、ジョン・レスターに打率.339(56打数19安打)、ダルビッシュ有に24打数8安打、コール・ハメルズには9打数3安打で打率.333の数字を残していることを記述。一方で「左腕のブライアン・ダンシングは12打数3安打、田沢純一はイチローを10打数2安打に抑えている」と紹介。同紙は、田沢は、なぜ同じ母国のイチローをうまく抑えているのかと質問したところ、田沢は「覚えていない」と答えたという。田沢も尊敬するイチローの引退が、それほどショックだったのだろう。