「能登半島全体が地震の活動域に」地震調査委 “長さ150キロの断層”がずれ動いたか 「4メートルの隆起」も
政府の地震調査委員会は、1日に石川県能登地方で震度7を観測した地震について臨時の会合を開き、地震の活動域が従来よりも広がっているとして、これまで強い揺れを感じていなかった場所でも備えを進めるよう呼びかけました。 【画像を見る】22年5月のM6.5と今回のM7.6後の震源分布を見る 能登地方では2020年12月ごろから地震活動が活発な状態が続いていて、1日には一連の地震活動では最大となるマグニチュード7.6の地震で最大震度7を観測しました。 政府の地震調査委員会は2日、臨時の会合を開き、地震の活動域が従来よりも広がっているとの見解を示しました。 平田直委員長は「今までは珠洲市を中心とした活動だったが、ある意味、能登半島の全体が地震の活動域になる。これまで強い揺れを感じなかった場所でも地震が起きる」と述べ、今後は広い範囲で強い揺れに警戒するよう呼びかけました。 委員会によりますと、今回の地震は、能登半島に沿って北東―南西方向にのびる長さおよそ150キロの断層で発生したとみられ、南西側は2007年の能登半島地震の活動域付近に達しているということです。 一方、一部の研究者が指摘する地下からの流体の上昇と、これまで知られていた活断層との関係は不明です。 また国土地理院は、人工衛星を使った観測で輪島市の西部が最大でおよそ4メートル隆起するなど、大きな地殻変動を及ぼしたと明らかにしました。
北陸放送