【天皇杯】富山県予選決勝でJ3富山が勝利…大卒新人のFW碓井聖生が3戦連続ゴール
◆富山県サッカー選手権・決勝 カターレ富山2-0富山新庄クラブ(12日、富山県総合運動公園陸上競技場) J3カターレ富山は、2-0で北信越リーグ1部の富山新庄クラブに勝利。4年連続15度目の天皇杯全日本選手権出場を決めた。前半はピンチもあったが、後半14分にFWマテウス・レイリア(29)がPKを決めて先制すれば、後半ロスタイムには、途中出場のFW碓井聖生(22)が相手DFを鮮やかにかわし、GKとの1対1も落ち着いてシュート。リーグ戦に引き続き、3戦連続ゴールを決めて勝利を引き寄せた。碓井は「いいパスをくれたので、相手の動きを見て決めるだけでした。苦しい時間帯もあったが、複数得点を取れたことは、自分たちの自信につながると思います」と笑顔を浮かべた。 富山新庄クラブには元カターレの選手4人が在籍するほか、スタッフにも4人が名を連ねるなど、同じ地域で縁のあるチーム。富山県出身の碓井は「中学時代のチームメートもいたが、知り合いがいると負けたくない気持ちが強い」と闘志満々。1点をリードした後半39分に出場すると「ベンチメンバーで最後は結果を残して終わろうと話していました」と、見事なゴールで決着をつけた。 富山第一高、中京大出身で、今春からカターレに新加入。リーグ戦では開幕戦から全13試合に出場し、チームトップの4得点をマークする。ルヴァンカップや天皇杯も含めてフル回転するが「疲れは本当になくて、やってやろうという気持ちが第一です」とケロリとした表情。大学とは違い、アウェー戦では移動に5~6時間かかることも多いが「移動で疲労が溜まる中、リラックスの方法や前日の過ごし方がわかってきました」と徐々にプロ生活にも順応。最近はiPadを購入し、休日には映画を見てリラックスしているという。 全日本選手権の1回戦は、大阪府代表の関西大と26日午後1時から富山・高岡スポーツコアで対戦する。「大学生の時、プロと対戦する時はアグレッシブに戦っていた。次はプロ選手として受ける身となるが、アグレッシブさには気をつけたい」と碓井。勢いのある大学チームに警戒しながら、まずは初戦突破を狙う。(中田 康博) ○…元カターレ選手で、富山新庄クラブのMF窪田良(33)は試合後、ゴール裏のカターレサポーターから名前をコールされる場面も。窪田は「カターレを退団して時間が経っているが、ありがたいことです。カターレには、お世話になったし、大好きなクラブ。現役でプレーしている姿を見せられたのは良かったです」と古巣のファンに感謝していた。
報知新聞社