石川遼「最近の中では非常に良いラウンド」18番では米ツアーの教訓生かしバーディー
◇男子ゴルフツアー 三井住友VISA太平洋マスターズ第1日(2024年11月7日 静岡県 太平洋クラブ御殿場C=7262ヤード、パー70) ツアー通算19勝の石川遼(33=CASIO)が5バーディー、1ボギーの66で4位につけた。 「最近の中では非常に良かったラウンドだと思う」。言葉に充実感がにじんだ。 賞金ランク1位の平田憲聖、前回覇者の今平周吾と同組でティーオフ。実力者2人を相手に、大会最多3勝を挙げている好相性のコースで貫禄のゴルフを見せた。 インから出て11番で残り200ヤードから5Iで1メートル弱につけて初バーディー。17番パー3は8メートルを沈めて、18番パー5は第2打を花道に運び、残り30ヤードを58度のウエッジで10センチに寄せて連続バーディーで観衆を沸かせた。 後半も2バーディーを重ねた。最終9番はティーショットを右に曲げて唯一のボギーを叩いたものの「ティーショットをミスしてセカンドで狙えなかったので仕方ない。風が難しい中で1ボギーに抑えられたのは大きい」と納得顔だった。 2週前の米ツアーZOZOチャンピオンシップで56位に終わり苦い思いを味わった。「反省点が多かった。技術的な問題とマネジメント」。強者たちと戦った4日間で、マネジメントの重要性を改めて痛感させられた。 教訓を生かしたのが18番だった。ティーショットが右ラフに入った。ピン方向には林が立ち塞がる。意図的にスライスを掛けて狙うこともできるが、石川の判断は違った。 「(グリーンを狙わず)左のバンカーから勝負しようと思った」。少しショットが短くなり、花道に止まったのは計算外だったが「方向は思った通り。ピン方向にスライスを掛けると池に入っていた。曲げにいくよりは3打目で勝負しようと。それができた」。狙い通りの戦略でバーディーをものにした。 首位と2打差の好位置で滑り出した。勝てば大会単独最多となる4回目の優勝。節目のツアー20勝目にも到達する。残り3日間も石川遼らしいゴルフで難コースと向き合う。