「黒夢」の活動休止をきっかけに自衛隊に入隊した著者が「ぼる塾」の田辺さんらと考えた「推しって?」
「黒夢が活動休止するから」って自衛隊に入ったんで
――本書で「推しに自分の人生を仮託しすぎない」という言葉が出てきますが、他人だと認識しておくことはその一線を引くために大切かもしれないですね。 あ、ただそれでいうと「黒夢が活動休止するから」って自衛隊に入ったんで、そこは矛盾がありますね(笑)。 ――どういうことですか? (笑) 黒夢は1999年に無期限活動停止に入ったんですけど、その前からスポーツ新聞などで「解散か」とニュースになっていたんですね。私は高校3年生で進路に迷っていた時期で、「じゃあライブ行けなくてもいいか」と思って自衛隊に入りました。就職氷河期すぎて就職先が全然なかったというのもあるんですけど。まさか、3カ月後に清春さんが新しいバンド「SADS」を始めて速攻でドラマの主題歌になるとは(『池袋ウエストゲートパーク』主題歌「忘却の空」)。 ――諸行無常! 「そっか、無期限活動休止しても新しいバンドするよね~」って学びを得ました。推しも人間だし、その人生には続きがあるんですよね。 藤谷千明 1981年生まれ。工業高校を卒業後、自衛隊に入隊。その後職を転々とし、フリーランスのライターに。主に趣味と実益を兼ねたサブカルチャー分野で執筆を行なう。著者に『オタク女子が、4人で暮らしてみたら。』など多数。 X @fjtn_c
斎藤 岬