「ミス・アジア」が受賞報告で冠を返却すると…直後のサプライズに涙目
日本代表の植田さん、山鹿市訪問「灯籠の魅力世界に発信」
ミスコンテスト「ミス・インターナショナル世界大会」(12日、東京)で「ミス・アジアパシフィック」に選ばれた日本代表の植田明依(めい)さん(26)=熊本県宇土市出身=が20日、山鹿市役所を訪れ、早田順一市長に受賞を報告した。植田さんは市の伝統工芸「山鹿灯籠」の金灯籠を冠にして出場。「伝統工芸の素晴らしさを世界のミスたちに知ってもらうことができた」と振り返った。 【写真】「千人灯籠踊り」で、金灯籠を頭に乗せ優雅に舞う女性たち 金灯籠は、8月の「山鹿灯籠まつり」のハイライト「千人灯籠踊り」で、踊り手がかぶる和紙工芸品。植田さんはまつりの日に市から金灯籠を借り受け、北九州市のデザイナー池田雅さん(53)制作の着物とともに身に着けて、大会の民族衣装審査に臨んだ。ミス・アジアパシフィックは、出場者たちが投票で選ぶミス四大陸の一つという。 この日、大会出場時と同じ衣装で植田さんが来庁すると、大勢の職員が横断幕と拍手で出迎えた。早田市長への報告では、ミスたちから金灯籠について「重いでしょう。大丈夫?」と心配されたエピソードを披露。和紙とのりだけが材料で軽いことを伝えると「すごい」と驚かれたという。 植田さんは報告後、金灯籠を頭から外し「ありがとうございました」と早田市長に返還。ところがすぐに「山鹿をPRしてくれた植田さんにプレゼントします」と戻され「一緒に戦ってくれた戦友のような存在なので、すごくうれしい」と涙目に。「山鹿は第二の故郷のような場所。この金灯籠をたくさんの人に見てもらい魅力を伝えたい」と、あふれる“山鹿愛”を語った。 (宮上良二)
西日本新聞