迫力満点の歴史絵巻に歓声 箱館五稜郭祭最終日 維新行列
第55回箱館五稜郭祭(協賛会主催)は最終日の19日、函館市本町の行啓通などで維新行列・音楽パレードが行われた。今年で最後になった土方歳三コンテストの出場者11人と歴代の優勝者3人も隊列に加わり戦闘パフォーマンスを展開。沿道には市民らが大勢繰り出し、迫力満点の歴史絵巻を見届けた。
昨年の行列・パレードは雨天中止だったため実施は2年ぶり。音楽パレードは、函館大付属有斗高マーチングバンド部を先頭に、函館の中学高校生など7団体が行進した。維新行列には、旧幕府軍や新政府軍の衣装に身を包んだ市民ら約650人が参加した。2隻の軍艦を先頭に中島廉売を出発し、新選組や海軍伝習隊などの隊列が電車通りを練り歩いた。
行啓通では、大砲のごう音を合図に、旧幕府軍と新政府軍の戦闘シーンを繰り広げた。沿道で声援を送っていた市千歳町の横山志保さん(30)は新政府軍士官に扮した夫の傑さん(35)が土方らと切り結ぶ姿に「かっこいい。感動しました」と涙ぐんでいた。 人気漫画「ゴールデンカムイ」のコスプレイヤー25人も隊列に華を添えた。主人公の杉元佐一に扮した調理師、徳原弥彦さん(36)=北斗市七重浜5=は「参加できて光栄です」と語った。五稜郭公園内特設ステージの開城セレモニーでは行列の各隊が登壇、餅まきで締めくくった。 同祭は箱館戦争の歴史を伝える初夏の風物詩として半世紀以上続く。主催者は来年以降、パレードや五稜郭公園特設ステージでの開催内容を大幅に見直す。
函館新聞デジタル