円は対ドルで142円台後半に下落、9月の米利下げは25bpとの見方
(ブルームバーグ): 9日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=142円台後半に下落。米国の8月の雇用統計は9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅な利下げを促すほど悪くなかったとの見方からドルが買い戻されている。
外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長は、米雇用統計は50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利下げを正当化するほど弱くはなかったため、ドルは141円台後半でいったん下げ止まっていると指摘。しばらくは141-145円付近でもみ合うのではないかと話す。
8月の非農業部門雇用者数は前月比14万2000人増と市場予想を下回り、6、7月分も下方修正された。一方、失業率は4.2%と5カ月ぶりに低下した。
米雇用者数の伸び、市場予想に届かず-利下げ幅巡る議論活発化へ
第一生命経済研究所の桂畑誠治主任エコノミストは9日付のリポートで、米雇用統計では労働市場の減速は緩やかで急速に悪化してないことが確認されたと指摘。景気が底堅く推移しているとみて、今月のFOMCは25bpの利下げを実施すると予想した。
(c)2024 Bloomberg L.P.
Masahiro Hidaka